JTB時刻表を集める「哲」のサイト 哲×鉄

時刻表と旅をする。近くに、遠くに。過去へ、未来へ。

1970年4月号

JTB時刻表1970.4

通巻第530号
表紙:万国博会場
頁数:512(前号から)
価格:200円(前号から)
参考:国鉄初乗区間30円
    東京~新大阪:4130円(新幹線超特急ひかり普通車)、3730円(新幹線特急こだま普通車)
    東京~伊丹(B727:定員129名、B737:定員115名):6800円(ジェット運賃)
当時の出来事(昭和45年4月):ビートルズ解散。後楽園球場、全電光スコアボード完成。

読みどころ

国鉄関連(水色のページ)

①万国博へ臨時列車大増発!春の臨時列車も、あわせてたくさん運転します
いよいよ万国博覧会が開会されました。花の便りもたけなわです。今月も先月に引き続き、万国博旅行や春の行楽に便利な臨時列車や季節列車が、たくさん運転されております。
この春運転される臨時列車は、特急・急行列車だけでお延べ10,000本にもなっております。
これらの増発臨時列車は、全部本文時刻表に定期列車とともに掲載し、旅行計画に便利に使用していただけるようにしています。

②万国博観覧のご案内
万国博のいよいよオープンもされました。「観覧のご案内」を本号も引きつづいて、この水色の4~8頁に特集しましたからご覧ください。

③国鉄の営業案内が一部改正されました
事故その他のため、列車が運転とりやめたり遅れたりした場合の取り扱い方が、3月15日から一部改正されました。

④常磐線の特急「ひたち」号に自由席特急回数券ができました

特集:万国博覧会のご案内

■万国博覧会のあらまし
万国博覧会は、すでに100年以上も前から、ヨーロッパやアメリカの各地で開催された歴史をもつ大博覧会で、そのたびに多くの発明品を世に送り出し、人類の進歩に大きくこうけんをしてきました。
3月15日から大阪で開かれる日本万国博覧会は「人類の進歩と調和」をテーマに、アジアではじめて開かれるもので、海外からの参加国もすでに70を超え、史上最大の規模のものとなるでしょう。

■開催期間
3月15日~9月13日
■開閉場時間
(イ)3月15日~4月28日 開門9時30分 開館10時 閉館21時 閉門22時
(ロ)4月29日~9月13日 開門9時 開館9時30分 閉館21時30分 閉門22時30分

★費用はどのくらいかかるでしょうか
東京から日帰りの場合を例にとると、新幹線で東京・新大阪往復と入場料だけで約1万円ですから、これに会場内で支払う観覧料や乗りものなどを入れると、最低1万2千円くらいはかかるとみなければならないでしょう。
1泊ともなれば宿泊料を加えたものになります。宿泊料は限られた地域に多くの人が押しかけるのですから、どうしても割り高となり、1泊5千円くらいということになるでしょう。つまり1泊で観覧すれば、こづかい、食費、雑費を除いて1万7千円くらいはかかることになるわけです。

★いちばん気楽に安心して行ける方法は
簡単にいうと万国博だけをみる目的でしたら<万国博記念セット><万博会記念エック>が便利です。
またこれを機会に旅行をなさる方は、<万国博団体旅行>を申し込みになるのが便利です。
これらには種々バラエティに富んだコースが組まれており、往復の乗りものも、宿泊も全く心配はありません。

■万国博旅行に便利なきっぷのかずかず
<万国博記念回数券>
<万国博記念セット>
<万国博記念エック>
<万国博記念乗車券>
<万国博記念新幹線回数券>
<万国博団体旅行>
<万国博プレック>

■時間はどのくらいあったらよいでしょう
ていねいに見て歩けば主要展示館だけでも2日。催し物を楽しんだり、ジェットコースターに乗ったりすれば1週間くらいは必要かもしれません。
しかし、主なところをざっと見るなら日帰りも可能です。交通公社で組んだ1日コースのモデルを例にとると、メインゲートから入場し、モノレールと動く歩道でシンボルゾーンを回れば、昼食時間を加えて約9時間かかります。このようなモデルコースをいくつか用意してありますが、これにいくつかの展示館を加えて、自分でコースを組みたてるのも楽しいでしょう。たとえば、下表のようなモデルコースもありますが、詳細は万国博コーナーへお出かけください。
なお、主要展示館の観覧所要時間は、おおむね次のとおりです。
〇外国展示館
20分
メキシコ、ポルトガル、クェート、アルジェリア、フィリピン、インドネシア、タイ、ビルマ、香港政庁、ニュージーランド、ケベック州、ブリティッシュ・コロンビア州、オンタリオ州
30分
ブルガリア、ベルギー
40分
オランダ、スイス、北欧諸国、インド、中華民国、大韓民国
1時間
カナダ、チェコスロバキア、西ドイツ、イギリス、イタリア、フランス、オーストラリア
2時間
アメリカ

〇国内展示館
5~20分
リコー館
15分
ワコール・リッカーミシン館、鉄鋼館
17~20分
化学工業館
20分
アイビーエム館、モルモン館、地方自治館、虹の塔館、電力館別館
25分
キリスト教館
20~30分
サンヨー館、フジパン・ロボット館、松下館、タカラ・ビューティリオン、三井グループパビリオン
30分
電力館本館、クボタ館、住友童話館、みどり館、ペプシコーラ館、三菱館、自動車館、電気通信館
30~40分
日立グループ館、富士グループパビリオン、東芝・IHI館
40分
サントリー館、せんい館、古河パビリオン
30~45分
ガスパビリオン
1時間:日本民芸館、1時間20分:生活産業館、2時間:日本館

万国博豆ガイド

■万国博の開催期間は?
昭和45年3月15日(日曜)から9月13日(日曜)まで
■会場の位置と面積は?
大阪府吹田市千里丘陵一帯で、面積は330万㎡で、甲子園球場の約83倍の広さ。
■入場料金は?
(イ)普通入場券 大人(23才以上)800円 小人(4~14才)400円
(ロ)青年割引入場券(15~22才)600円
(ハ)夜間割引入場券(17時以降の入場者)大人400円 青年300円 小人200円
(ニ)特別割引入場券(身体障害者など)大人300円 青年200円 小人100円
(ホ)回数入場券(5枚綴り込み)大人3,800円 青年2,850円 小人1,900円
(ヘ)一般団体割引入場券 大人700円 青年500円 小人300円
 ※大人、青年、小人あわせて25人以上の団体に適用します。ただし、日曜・祝日には、この団体割引の取り扱いをいたしません。
(ト)学校行事団体割引入場券 高校200円 中学校・小学校100円
 ※生徒・児童が25人以上で教職員の引率する学校行事の団体に適用します。幼稚園児もこれに含まれます。

■万国博の歴史は?
1851年…ロンドンで第1回の万国博が開催された
1867年(慶応3年)…パリ万国博、ナポレオン3世の招請を受け、徳川幕府・薩摩藩・鍋島藩が参加
1873年(明治6年)…ウィーン万国博、日本政府として初めて正式に参加
1940年(昭和15年)…日本万国博を東京で開催することに決定したが、世界情勢悪化の為、中止。
1965年(昭和40年)…国際博覧会条約に加盟
1965年5月…1970年に大阪で万国博を開くことをBIE事務局に申請
1966年5月…大阪で万国博を開くことが決定。明治以来の夢であった日本開催が実現する。

 

巻頭特集

さあーまっすぐに大阪へ 万国博

万国博には、世界最長の新幹線ひかり号をはじめ、大阪直通の臨時列車を大増発します。
写真:①国連館の前より日本館を望む

万国博旅行にあわせておいでいただける観光地

写真:①花満開の吉野山、②若草山、③宇多天皇創建の仁和寺、④嵐山、⑤平安神宮と舞妓、⑥大原の桜

つゆのないさわやかな花の北海道へ

5月から6月の北海道は、梅雨もなく、旅行は快適、乗物も宿もすいています。
北海道周遊券も5月31日までは2割引です。
写真:①オホーツクの海岸に沿った網走の原生花園

哲×鉄が選んだ「広告シリーズ㉖」

はとバス
春の東京を存分にお楽しみください
東京定期観光コースは、3月10日に改正されました
〇東京半日コース(国鉄連絡運輸コース)大人750円 小人450円
皇居前~明治神宮~東京タワー
〇東京一日コース 大人1,400円 小人900円(一切含む)
皇居前~靖国神社~浅草スペースタワー~羽田空港~明治神宮~東京タワー
〇夜の東京 1,850円(一切含む)
赤坂プリンスホテル~キャバレーハリウッド~日劇ミュージックホール(ヌードショー)

読者ページ

駅のスタンプめぐり:大畑線・田名部駅

編集兼発行人

松田清