通巻第536号
表紙:鹿児島本線を走る特急「きりしま」
表紙のことば
鹿児島本線の新電化区間、折口海岸を快走する新設電車特急「きりしま」号
ゼンザブロニカ使用、コムラ100mm、F11、1/125秒、エクタクローム、(松下正夫)
頁数:512
価格:200円
参考:国鉄初乗区間30円
東京~新大阪:4130円(新幹線超特急ひかり普通車)、3730円(新幹線特急こだま普通車)
東京~伊丹:6,800円(ジェット運賃)※YS11使用便は6,200円
※使用機種 B2:JETボーイング727(定員129・178名)
B3:JETボーイング737(定員115名)
DC:JETダグラス8-61(定員234名)
O :オリンピア(YS-11)定員60名
※機種の表示していない便はボーイング727かJETコンベアー880(定員124名)
当時の出来事(昭和45年10月):国鉄、「ディスカバー・ジャパン」キャンペーン開始
①国鉄ダイヤ大改正
国鉄では、10月1日から鹿児島本線・呉線の電化が完成するとともに、その他の線区の輸送設備も増強されたので、特急・急行列車の増発など、全国的にダイヤの大改正が行われます。
(改正の概要はみどりの5ページをご覧ください)
②京都・西明石間に「新快速」電車が運転されます
10月1日から、京都~西明石間を1時間20分で結ぶ特別快速電車が運転されますが、これを「新快速」と呼びことにしました。新快速の途中停車駅は、大阪・三ノ宮・明石です。また、快速電車は万国博終了後も引続き、茨木駅に停車します。
③中村線が延長されました
10月1日から、四国の中村線が中村まで(22.8㎞)延長され、高松から急行列車が直通運転し、足摺国定公園の観光が便利になりました。
④秋の臨時列車がたくさん運転されます
秋の旅行シーズンをむかえ、本年の秋もたくさんの季節列車や臨時列車が各方面に運転されます。特に本年の秋は万国博輸送のために新製された新型車両を使った、臨時列車が多数運転されるとともに、指定席も大量に増えました。ゆったりとした旅を楽しんでください。
⑤ご注意
本号はダイヤ改正後の旅行プランを立てるため、早めにお届けしましたが、9月中に使用できません。又9月号は、10月1日からは、使用できなくなりますから、ご注意ください。
国鉄では、10月1日から鹿児島本線・呉線の電化が完成するとともに、その他の各線で輸送設備が増強されたので、新製車両約680両を使って、全国的に特急・急行列車や通勤列車の増発を行いました。新しく誕生した列車が次のとおりです。
◆新幹線
特 ひかり号 東京⇔新大阪 1往復
特 こだま号 東京⇔新大阪 5往復
特 こだま号 東京⇔名古屋 1往復
◆東海道・山陽・九州線
特 あさかぜ3号…東京1915→下関1049
特 あさかぜ1号…下関1510→東京715
特 きりしま…京都1700→西鹿児島819
特 きりしま…西鹿児島2050…京都1135
特 しおじ2号…新大阪1225→下関1958
特 しおじ4号…下関800→新大阪1526
特 有明2号…博多1310→西鹿児島1748
特 有明1号…西鹿児島1340→博多1817
◆日本海縦貫線
特 雷鳥5号…大阪1850→富山2316
特 雷鳥5号…富山1730→大阪2203
◆紀勢線
特 くろしお4号…白浜1620→天王寺1859(日曜運転)
急 紀州1号…名古屋818→紀伊勝浦1307
急 紀州2号…紀伊勝浦1016→名古屋1537
◆中央線
特 あずさ2号…新宿955→松本1347(季節)
特 あずさ4号…松本1800→新宿2144(季節)
◆総武・成田線
急 犬吠3号・水郷3号…新宿1103→銚子1331、鹿島神宮1319
急 犬吠5号・水郷5号…両国1512→銚子1719、鹿島神宮1721
急 犬吠4号・水郷4号…銚子1241、鹿島神宮1241→両国1456
急 犬吠6号・水郷6号…銚子1610、鹿島神宮1611→両国1823
◆上越・信越線
特 とき6号…上野1945→新潟2340
特 とき1号…新潟600→上野1005
◆東北・常磐・奥羽線
特 ひばり7号…上野1905→仙台2302
特 ひばり1号…仙台615→上野1010
特 はつかり1号…上野705→青森1545(東北線経由)
特 はつかり3号…青森1225→上野2100(東北線経由)
特 ゆうずる2号…上野2105→青森650(常磐線経由)
特 ゆうずる3号…青森2330→上野902(常磐線経由)
特 あけぼの…上野2205→青森(奥羽線経由)
特 あけぼの…青森1805→上野650(奥羽線経由)
◆北海道線
特 おおぞら2号…函館1145→釧路2214
特 おおぞら1号…釧路900→函館1925
◎鹿児島本線全線電化完成
鹿児島本線の熊本までの電化は、昭和40年10月に完成しましたが、熊本~鹿児島間は昭和43年3月に着工、2年5か月の日時と49億円の経費を要して、さる8月に工事がしゅん工し、これによって鹿児島本線399.5㎞は全面電化されました。
10月1日のダイヤ改正では、京都~西鹿児島間の特急電車「きりしま」、博多~西鹿児島間の電車特急「有明」の新設をはじめ、従来の特急・急行も大幅に電車化され、約30分程度もスピードアップとなり、本土との連絡が大変便利になりました。
10月1日から青森まで運転され東北への旅がぐーんと便利になりました。
写真:①岩木山麓を走る「あけぼの」
写真:①奥能登見附海岸の軍艦島、②静かなたたずまいの白川郷、③京都の時代祭
写真:①城山から望む桜島
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