JTB時刻表を集める「哲」のサイト 哲×鉄

時刻表と旅をする。近くに、遠くに。過去へ、未来へ。

1974年9月号

JTB時刻表1974.9

通巻第583号
表紙の写真
羽越本線 今川~桑川間を走る特急「いなほ」
アサヒペンタックス6×7、タクマー105mm、F2.4、絞りf11、1/125秒、エクタクロームEP使用(中俣正義)

頁数:560
価格:350円 ※前々号より価格変更
参考:国鉄初乗区間30円
    東京~新大阪:4,130円(新幹線ひかり普通車)、3,730円(新幹線こだま普通車)
    東京~岡山:4,860円(ひかり号普通車)
          4,460円(こだま号普通車)※東京~名古屋間をこだま号利用の場合

    東京~伊丹:7,300円(ジェット運賃)
          4,900円(深夜便:YS11使用)
    東京~岡山:10,200円(YS11使用便)※1日1往復
            ※使用機種   B1/B2:JETボーイング727(定員129・178名)
          B3:JETボーイング737(定員115名)
          D:ダグラスDC8(定員130名)
          DC:JETダグラス8-61(定員234名)
           O :オリンピア(YS-11)定員60名

     ※B-747SR:ジャンボ(定員490名)※東京~沖縄・札幌・福岡線で使用 
     ※TR:トライスター(定員306名)※東京~沖縄・福岡・札幌線で使用 

当時の出来事(昭和49年9月):原子力船「むつ」、実験航海中に放射能漏れ事故。
 

読みどころ

国鉄関連 今月のお知らせ(みどりのページ) ※四角や丸内の数字は参照頁

①初秋の行楽は臨時列車で!!

②新幹線「ひかり号」の食堂車営業開始
9月5日から新幹線「ひかり号」の食堂車が営業を開始します。
食堂車は8号車、内部は広く、ゆったりしていて座席は42人分です。食堂車を営業する会社は、日本食堂、帝国ホテル列車食堂、ビュフェとうきょうの3社です。

③「均一周遊券」が「ワイド周遊券」になりました。
北海道・山陰などの「均一周遊券」は、既におなじみの「ミニ周遊券」「ルート周遊券」とイメージを揃えるため、「ワイド周遊券」と呼ぶことになりました。

④「みどりの窓口」のある駅がふえました
新たに、次の各駅にも「みどりの窓口」が開設されました。
常磐線…原ノ町、東北本線…南浦和、北陸本線…武生・魚津、湖西線…西大津、関西本線…平野、桜井線…天理、大阪環状線…芦原橋、伯備線…備中高梁、山陽本線…笠岡、肥薩線…人吉

⑤時刻表の寝台特急に新マークをつけました


■目次・線名索引2⃣~4⃣

■のりかえ案内地図凡例4⃣

■特急列車索引5⃣

■初秋のエックごあんない6⃣

■記念きっぷ発売のお知らせ7⃣

■主要駅の国電標準時刻表8⃣

 

航空関連

①日本航空(JAL)、全日空(ANA)、東亜国内航空(TDA)、日本近距離航空(NKA)、南西航空(SWAL)の国内路線を掲載。
②集合時刻:出発時刻の20分前(沖縄発便は30分前)迄。
③運航機種:B727、B737、B747-SR、DC-8、DC-8-61、DC-9、L-1011(トライスター機)、YS-11が幹線の主力。
④TDAではYS11で夜行便を運航。愛称がとてもロマンチック。
  オーロラ号:東京23:55発→札幌02:15着、札幌02:50発→東京05:15着。片道10,700円。
  ムーンライト号:福岡21:30発→東京00:05着、東京04:20発→福岡07:10着。片道9,900円。
⑤山陽新幹線開業前で、大阪~宇部間や福岡~広島間にも航空路線があったことが面白い。
  また、東京~(福井経由)~小松間の路線もあった。
 

会社線(私鉄・バス・船舶・その他)

①バスの駅(停留所)の難読名称に読み仮名を付けてある。
 

巻頭特集(グラビア)

新潟・佐渡 初秋の旅
写真:①妙高山と野尻湖、②大源太キャニオン、③羽黒山、④笹ヶ峰高原、⑤尖閣湾、⑥小木のタライ舟、⑦出雲崎・良寛堂

新幹線(岡山~博多)新駅紹介
50年3月開業を予定しております。新幹線(岡山~博多)の新駅<新倉敷(仮称)、福山、三原、広島、新岩国(仮称)、徳山、小郡(仮称)、新下関(仮称)、小倉、博多>を今月号は三原と広島をご紹介いたします。
写真:①三原、②広島

読者ページ(476頁)

◆クイズコーナー
◆列車番号のはなし
列車番号は列車の名前。全列車に番号が付いているがお召し列車には付けないことになっているという話から始まり、業務上数字や記号の使い分けで列車の種別や系統が簡単にわかるが、利用者にはイメージの良い列車名(愛称)がわかりやすく親しみも湧き人気があるとのこと。

列車番号の歴史
明治17年頃から列車番号として、上下線共に時刻の早い列車から1、2、…6まで付けられている。
その後明治31年の九州地区のダイヤには既に下りは奇数、上りは偶数とする使い分けがされている。
変わったものだと、軍用貨物列車には下りは甲、乙、丙…。上りは子、丑、寅…を使用。
この他にも線区ごと、列車の種別の多様化など輸送構造の変化等に対応して、逐次改善されている様子を紹介。

列車番号のつけ方の基準
現在の列車番号は4桁以下の数字又はこれと一部のアルファベットや記号の組み合わせによって作られ、上下別、旅客・貨物・荷物列車等の別、定期・臨時・季節列車の別、特急・急行・普通等の別、運転線区・系統の別などがわかるようになっていることを紹介。
更に、数字の使い方や記号の使い方、列車種別の表し方、列車番号のつけ方の特例も詳しく書かれており、大変興味深い。
中でも、今では存在しない「循環列車」の列車番号のつけ方として、急行「すわ」「のべやま」を例に解説しているのは貴重。
 

編集兼発行人

松田清