時刻表神社

本宮

時刻表神社創建への鉄路-通巻第651号、起点:0KP(キロポスト)

時刻表神社創建への鉄路-通巻第651号、起点:0KP(キロポスト)イメージ011980年4月、私は中学に入学した。
そして、毎月1,000円の小遣いをもらうようになった。

半分は時刻表購入に充てた。当時の価格は500円、伊藤博文のお札を出すと、岩倉具視のお札が返ってきた時代だ。
4月末、自宅近くの本屋で買ったものが1980年5月号。

以降、大切な小遣いで買い読み漁った月々の時刻表に愛着が芽生え、捨てることなど毛頭できず、1つ1つ押入れに保管されていった。

しかしながら、その36年後に時刻表神社創建の日の目を見るとは、当時は未だ知る由もなかった。

F先生の家庭訪問

ちょうどその頃、クラス担任F先生の家庭訪問があった。
看護師の母は仕事を休めなかったのだろうか、父が仕事を休み応対した。
私も同席した。

F先生と父の話は弾み、私が小学生の頃から一人旅をしていることにまで及んだ。
その際、この5月号を見ながらF先生は、とても感心してくれた。

F先生はご自身が授業を受け持つ全クラスで、私のことを「こんなユニークな生徒がいる」と紹介してくれた。
その頃、学業は振るわない私だったが、勉強以外で評価されたことに自信を抱くことができた。

F先生は数学の教師で、私は鉄道の運賃料金計算は得意だったが、勉強の数学は大の苦手だった。
しかしながら、F先生は授業で時折「脱線」してご自身も好きな旅行の話を引き合いに、ちょくちょく私に話を振ってくれた。
私はF先生が大好きになり、私は数学の勉強も興味を持って臨むようになった。

そんな想い出の詰まった、通巻第651号であった。