高原の湯で避暑
カテゴリー:⑥番線:温泉方面 2016年8月10日 05:06
先週末、水上高原へ行った。
姪っ子の5歳の誕生日祝いの旅行で、最年長は80歳になる妹の義父から、最年少は3歳の車掌見習まで、総勢11名の珍道中であった。
往路は2階建新幹線で高崎まで行き、高崎から水上はSLみなかみ号に乗車。
どちらも、車掌見習は大はしゃぎであった。
SLみなかみ号も久々に乗ったが、夏休みの土曜とあって大盛況。
走行中の汽笛がよく聞こえるようにと思い、機関車すぐ後ろの指定席車両を予約したが、その客車が電源車であったこともあり、発電機の音が意外に大きかったのは誤算であった。
それでも、ゆっくりした速度で車窓を楽しみ、客車が前後に揺れる独特な乗り心地を味わえたのは良かった。
車掌見習も姪っ子姉妹に遊んでもらい、ゲラゲラ笑っていた。
思えば、車掌長が子どもの頃の列車の旅は、そんな子ども達の声がそこらじゅうで聞こえ、周りの乗客も世の中も気にしない佳き寛大な時代だった。
そして、それが夏休みの列車の旅の風物詩的な光景でもあった。
最近は、声を潜め他人の目を気にしながら、子どもが子供らしからぬ「見た目のいい子」を強要されているようで、子どもにとっての列車の旅は「我慢の旅」のように思え、いささか気の毒に思う…
なので、ついついSL車内で響く子どもの声の混ざり合いを耳にすると、何かホッとする懐かしさを感じてしまった。
水上到着後、レンタカーで水上高原の某ホテルへ。
次第に標高を上げながら進むと、東京よりも冷涼な空気が待っていてくれた。
プレチェックインを済ませ、部屋に入るまでの間、義父母はゴルフのドライビングレンジ(打ちっぱなし)へ行き、我々車掌区と妹家族は、庭の木々に設置されたハンモックに揺られたり、子ども同士はボール遊びなどに興じていた。
部屋に入ってからは、夕食までの間、各家族単位でアクティビティを楽しんでもらった。
「夕涼みドライブ」という、空いたゴルフカートを借りて、広いゴルフコースを決められた道に沿って運転するメニューもあり、これはとても清々しいものであった。
夕食は混み合うバイキング会場とは、廊下を隔てた専用宴会場を借りて、姪っ子の誕生日祝いを行った。
当の本人は照れ屋さんで、みんなに注目されるのをイヤイヤしていたが、これはこれで良き想い出になったであろう。
翌朝、5時半から開放される露天風呂に入った。
気温は20℃。熱帯夜の東京を思えば楽園のような涼しさだ。
少し熱めに思えた湯も、入れば快適な湯温で、白樺林を眼前に森の空気を吸いながらの湯浴みは最高のひとときであった。
6:45からは車掌見習も姪っ子に誘われて、初のラジオ体操を体験。
ぎこちない動きをしていたが、楽しそうに周りの子の動きをマネしていた。
10時半の出発までは、再び各家族でアクティビティを楽しみ、いざ高原の地を出発。
その涼しさに後ろ髪を引かれる想いを残したまま、下界に降りた。
夏は海も良いが、暑がりの車掌長にとっては、水上高原のような冷涼な避暑地に軍配が上がる。
2日間の短い避暑地の想い出を、それぞれの胸に刻み、暑い日々を乗り切ろうと思う。
と、思った矢先、今日も37℃くらいまで上がる予報を目にし、大きな溜息をついた。