(2009年5月1日 朝日新聞「声」欄 投稿記事)
JTB時刻表の2009年5月号は創刊1000号。
時刻表編集において、日本で最も歴史のある日本交通公社(現JTB)ならではの偉業だ。
この歴史的な節目を自分なりに留めておきたく、新聞に投稿した記事が上記のものだ。
その節目となる記念行事が鉄道博物館で行われ、幸運にも公募抽選による30名の招待枠に当選した。
時刻表愛読者にとっては、有頂天となる場所であった。
受付では桐箱に入った1000号目の時刻表を戴くことができた。
今後も大好きなJTB時刻表の末永い発展を願ってやまない。
そのためにも、JTBにしかできない編集のこだわりと、何よりも正確さを大切にしていただきたい。
日本の鉄道ダイヤの正確さは世界に誇れるものだ。
そして、そのダイヤを誰にでもわかりやすく、手にして理解できるよう工夫されているのが、日本の時刻表の素晴らしさだ。
また、単に鉄道のダイヤを掲載するだけでなく、巻頭のグラビアページでは魅力的な駅弁や車両の特集を組み、将来は史料的な意義も持つことだろう。
そんな視点を大切にして、スポット的な広告ばかりに貴重なページを割(さ)かずに、時刻表編集のパイオニアとしての誇りを大切にしてもらいたい。
今後も時刻表編集を更に魅力溢れるものにしてもらいたいというのが、一読者としてのささやかな希望である。