ハモンドオルガン

カテゴリー:⑤番線:feel the season方面 2013年12月 3日 04:46

師走に入り、忘年会シーズンとなった。
さっそく昨夜、「哲×鉄」乗務日誌ご常連の希望者挙手さんと早めの忘年会を行った。

場所は、当初、仮面ライダー2号さんが営む居酒屋を考えていたが、月曜休みのため断念…
次に思いついたのが、ハモンドオルガンを聴かせてくれるお店。

そのお店は「Organ Jazz 倶楽部」
西武新宿線沼袋駅から徒歩すぐにあり、最近新聞で知り気になっていた。

「ハモンドオルガン」は、車掌長も新聞で知るまでは全く未知な楽器。
記事によれば、米国のローレンスハモンドが1934年に開発した電気楽器であり、高価なパイプオルガンを購入できない中小規模の教会で使われ始め、やがてジャズやロックの演奏に用いられたとのこと。

早速、希望者挙手さんにそういう楽器を聴ける旨打診したところ、「ディープパープルも使っていましたね」と教えてくれ快諾。さすが希望者挙手さん、よくご存知と敬服した。

車掌長は、今回は新聞で読んだ記事以上の情報を持たずに訪れ、その音色を聴いてみたいと思った。

そのお店にあったハモンドオルガンは「B-3」。
キーボードに詳しい方々の間では伝説の名機と呼ばれ、今ではなかなかお目にかかれないビンテージ楽器とのこと。

地下にあるお店の防音扉を開け、いざ入店。
薄暗い店内の奥中央に名機はあった。
木製の美しい気品が漂い、飴色の光沢が大切にされている「時間」を物語っていた。

新聞でお見受けしたオーナーが、「予約席」の札が置かれた一番前の席を案内してくださった。
ステージに向かって、左から小さめのグランドピアノ、中央にハモンドオルガン、右にドラムセットという配置。

そして、よく見るとハモンドオルガンの後ろに大きな箱が鎮座していて、その下部では何かがゆっくりとクルクル回っていた。
オーナーに尋ねると、「レスリー」と呼ばれる巨大スピーカーだとわかった。

オルガン本体からは音は出ず、このレスリーを通して独特な音色を拡散させているそうだ。
そして、そのクルクル回っていたローターの回転速度によって、高音や低音の音の変化を生み出すことが、このオルガンの真骨頂なのだと理解した。

その音を文字で形容するのは困難…
しかしながら、車掌長が感じたままに一言で言えば「時の温もり」に包まれる感触であった。

デジタル楽器に馴(な)らされた耳には、とても優しく、奏者の息遣いさえも音として表れている気がした。

それはおそらく、かつてのレコードプレーヤーが拾う針の音にも愛着を抱けるように、デジタル楽器では味わえない人間らしさが存在するように思われた。

今度はぜひ、もう少しハモンドオルガンのことを調べて訪れたくなった。

末筆ながら、ご一緒していただいた希望者挙手さんに感謝。
 

コメント(2件)

希望者挙手さんからのコメント(2013年12月 3日 20:48投稿)

こんばんは

昨日はイカした忘年会でしたね。
こちらこそ、ありがとうございました。

オーナーのハモンドオルガンに対する愛情には、とても温かい気持ちになれましたね。

私はディープパープルのジョン・ロードと沖縄のロックバンド「紫」のジョージ紫のハモンドオルガンが大好きです。
ぜひYOUTUBEで聴いてみてください(笑

ロックでしか聴いたことのないハモンドオルガンでしたが、
ジャズもいいですね。

とてもレベルの高い演奏を至近距離で聴くことが出来て、至福の時を過ごせました。

また、楽しい企画を作りましょう

車掌長さんからのコメント(2013年12月 4日 05:42投稿)

希望者挙手 様

毎度ご乗車ありがとうございます

またぜひとも、ありきたりでない飲み会で佳き時間を楽しみましょう!
あのお店に入る時、重たい防音扉を開けましたが、非日常な空間との境界を感じました。

車掌長は「扉」という言葉が好きです。

そこを押せば、何かが「開ける」というポジティブなイメージ。
一方、手前に引けば、何かに「誘われる」という未知なイメージ…

回転扉や引戸の場合は、どんな感じになるでしょうか…
今後も色々な扉を開けて、人生を楽しみたいものです。

余談ですが、信州に「扉温泉」という何とも魅力的な名前の温泉があります。

神話で天の岩戸を開いた神様が、その戸(扉)を戸隠神社に運ぶ途中で休んだという扉峠に由来するそうです。

このような話を聞くと、人間の想像力というのは、本来はとても豊かだなぁ…と感じます。

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