金星

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2014年2月26日 05:59

今朝、早起きで良かったと思うこと。

東の空に、三日月と金星が輝きを競うように煌(きら)めいていた。

車掌長は、満月も好きだが、三日月は更に好きだ。
欠けていること、足りていないこと、完全ではないことに、美しさの哲学を感じてしまう…
今朝は、そんな欠け具合を補い寄り添うような金星が、とても愛おしく思えた。

金星は太陽、月に次いで3番目に明るい天体。
一昔前には、寝台特急の名称にも使われていた。

車掌長が夜空に興味を抱いたのは、ブルートレインの列車名がきっかけであった。
そんな列車たちも、今はすっかり消えてしまった。

またいつの日か、そんな星々の名前を冠した寝台列車が走ることを期待したい。
 

コメント(2件)

希望者挙手さんからのコメント(2014年2月27日 00:33投稿)

こんばんは
寝台特急金星に乗車です(笑

金星といえば一番星ですね。
一番星といえば「トラック野郎」です!(笑

菅原文太が演じる主人公「星桃次郎」の愛車が「一番星」という
デコトラ(デコレーション・トラック)です。

将来はトラック野郎になって、デコトラで哥麿会に加入して、
八代亜紀をガンガン聴きながら、日本中を駆け巡ることを本気で
夢見た頃もありました(笑

※哥麿会・・・日本最大のアート・トラック親睦会。
 八代亜紀・・・トラック野郎の女神といわれていた

自転車を電飾で飾って、ダイナモを前輪と後輪に2つ付けたりなど、
今となっては(信じ難い)良い思い出です。

我が愛車の愛称を「一番星」とでもしましょうか。
きっと家族に反対されます(笑

とんだ金星よもやま話でした(笑

車掌長さんからのコメント(2014年2月27日 05:31投稿)

希望者挙手 様

今回ご乗車の「金星」号、そのお時間ですと京都の手前辺りです。
「金星」は貴重な名古屋発の電車寝台特急(583系)でした。
22:50に名古屋を出発し、博多には翌朝10時前後に到着でした。
惜しくも1982年に廃止となりました。

ところで、「金星」から「一番星」、そこから「デコトラ」を持ってこられるとは、スゴイ連想に敬服です。

車掌長も子どもの頃、主要国道のドライブイン等で休憩しているデコトラを興味津々で眺めていました。

今ではすっかり見られなくなりましたが、一昔前の遊び心旺盛な日本人の文化であったように思います。

しかしながら、そのアートトラックの親睦会は知りませんでした。
さすが希望者挙手さん、色々ご存知ですネ。

物事を冷めた目で見るか、色々と興味を持って目を凝らしてみるか、その違いは歴然だと思います。

デコトラもそうですが、何事も熱中しているものを持っている人は、電飾のデコトラ以上に輝いているようにも見えます。

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ええかんじの「旅」

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2014年2月22日 22:22

先日、四十数回目の誕生日を迎えた。

昨年、専務車掌の年齢を足せば「フルムーン夫婦グリーンパス」が購入できる歳になった。
通称”フルムーンパス”は旧国鉄時代となる1981年に発売され、現在でもJR全線でグリーン車が乗り放題となるロングセラーのおトクな切符だ。

本来の趣旨とは違ってしまうのだろうが、未就学児の車掌見習を連れて、目一杯乗りまくるのもオツかもしれない…などと、時刻表をめくる机上旅行が始まってしまいそうだ。

ところで、車掌長の誕生日に、乗務日誌ご常連の希望者挙手さんから、粋なプレゼントをいただいた。
それは英漢字で書かれた「旅」の文字。

英漢字とは聞きなれない方もいらっしゃると思うが、車掌長も初めて知ったものだ。
読み方は関西弁で「ええかんじ」というそうで、希望者挙手さんのご説明によれば、書道家の國重友美さんのアートで、英語で書いても漢字で書いても同じ意味になる文字とのこと。

そして、漢字の書き順でアルファベットを探せば、スペルが浮き出てくるようになっているそうだ。

なるほど、いただいた「旅」の文字を拝見すると、その通りになっていた。
これは素晴らしい!と、感動。

ちなみに、この「旅」という文字は國重さんの作品集にもないそうで、希望者挙手さんのオリジナルとなりそうだ。
この場を借りて、素敵なプレゼントに感謝!

ぜひ、乗務日誌ご愛読の皆様にもご覧いただきたいが、この乗務日誌には画像等を載せない車内規定があるので残念だ。

もし、希望者挙手さんの御許可をいただければ、「哲×鉄」の表紙に数日等の期間限定で載せてみたい。
 

コメント(2件)

希望者挙手さんからのコメント(2014年2月23日 01:55投稿)

こんばんは
すっかり寝台列車の時間になってしまいました。

英漢字を気に入っていただけて嬉しいです。

本当はきちんと毛筆で描いてプレゼントしたかったのですが、
慣れないパソコンのソフトで作りお恥ずかしい出来で申し訳ないです。

英漢字の「旅」は、車掌長がご自由にお使いいただいて構いませんよ。
もっと上手に作れば良かったと反省(笑
これを見た方が笑顔になっていただければ本望です。

いつか毛筆で渾身の作品を描きますから、楽しみにしていてください(笑

車掌長さんからのコメント(2014年2月23日 07:06投稿)

希望者挙手 様

毎度ご乗車ありがとうございます

たしかに、希望者挙手さんのご乗車は寝台列車が多いですネ。
世の中は寝台列車(夜行列車)が毎年廃止され、今春で「あけぼの」もなくなることで、もう対象となる列車自体がほぼ無くなる状況です。

「寝台列車」「夜行列車」という響きや文字、どちらも夢があって大好きです。

旅情や郷愁、哀歓というものもありますが、一昔前までは、よく歌の歌詞にも登場していました。

きっと、その歌を書いた方や歌手ご本人が、地方から上京する際(或いはその逆)に、様々なシチュエーションで地元の駅から旅立った経験があるのだと察します。

大志を抱いたり、様々な事情を背負い乗り込んだ夜行列車で、興奮や不安に心も揺られながら眠れぬ夜を過ごしたのだろうと思います。

歌に登場する列車ということでは季節柄、「なごり雪」や「津軽海峡冬景色」「あずさ2号」が大好きです。

ふといま思いましたが、夜行列車がなくなると、そうした体験自体を味わう機会がなくなりますので、きっと今後の歌に反映されることもなくなってゆくのでしょう…

これは精神的文化の衰退であると感じてしまいます。

単に効率ばかりを求めて一定の需要があるはずの夜行列車を次々と廃止するJRの経営姿勢は、そんな負の遺産も歴史上に残してゆくのでしょう。

しかしながら、少しJRをフォローすれば、JRが自前で夜間運行に必要な人員や線路の保守を担保しながら、夜行高速バスと競争するのは土俵外の無理な話です。

高速バスはNEXCO3社が24時間しっかり管理してくれる道路を、政策的にも安価な通行料金を払って走るだけですから、本来なら膨大なコストがかかるはずの走行ルートの保守費用が不要なわけです。

それも国がバックアップして、次々と地方都市を高速道路で大都市と結び続けるのですから、それは国ぐるみで夜行列車の「負け組」を仕組んだとも言えます。

愚痴話が長くなってしまい申し訳ありませんでしたが、ええかんじ「旅」のご承認、ありがとうございました。

上手く載せられるかわかりませんが、近日中に期間限定で「哲×鉄」トップページの毎月差し替わる表紙部分に公開させていただきますネ。

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雪かきをして思ったこと

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2014年2月15日 11:46

先週に続き、今週も雪かきをした。
歩道の雪かきは、まだ人通りの少ないうちに行うのがポイントだ。

踏み固められる前なら、比較的力を要さず作業もはかどる。
30分も行うと、額や背中は汗だらけ…
少しは痩せられるかな…と、前向きに考え黙々とスコップを握る。

ふと、思ったが、時折通りかかる人で声をかけてくれるのは若者だった。
「ありがとうございます」
「お疲れ様です」
「失礼します」

と、自然に声をかけてくれるのは、何とも清々しい思いをした。

逆に、車掌長と同年代や高齢の人は、黙って無関心に通るのみ…
いやいや、最近の若い人の方が、コミュニケーションは自然で上手だなぁと、認識を改めた。

ところで、一息ついてニュースをみると、首都圏の交通は大混乱とのこと。

特に昨夜から、東京を起点とする大動脈の高速道路網が全て通行止めになっていたり、飛行機が欠航になってホテルも取れず空港で一夜を明かしたり…

新幹線は遅れながらも、動いているようであったが、昔であれば夜行列車という別手段の強い味方がいてくれたものだが、効率化や経済性を優先するあまり、その選択肢は断たされてしまって久しい。

平常時は、安くて便利な高速バスや飛行機も、道路や滑走路が通行止めや閉鎖になれば、お手上げだが、鉄道は比較的雪には強いとされる。

しかしながら、鉄道も本来の旅客輸送の確保をないがしろにして、除雪を含めた保線に人や設備のコストをケチり、商業的な副業ビジネスばかりに力を入れると、本末転倒になりかねないのは危惧するところ…

今後、夜行列車は富裕層を相手とした「クルーズトレイン」で再生を図るという。
それも結構なことだが、本来は日常的に誰もが夜中も鉄路で移動できる選択肢のある世の中の方が、時間的に「自由」であり、本当の社会の「豊かさ」であるように思う。

また、災害時の交通手段の複線化、多様化は、きっと、公私の予定の混乱にも少なからず貢献できたり、影響を最小限に抑える可能性が高いと考える。

効率的に集約された交通政策やシステムは、いざ災害があると、脆(もろ)いものだと思う。

人の移動に際し、色々な選択肢のある世の中の継続がいかに困難なことか…
まもなく「あけぼの」が廃止になることも重ね合わせて、寂しさを感じる。
 

ホワイト・バレンタインデー

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2014年2月14日 05:23

今朝、燃えないゴミを出しに外へ出たら、雪が舞い始めていた。

今日はホワイト・バレンタインデーになるようだ
車掌長には縁のない日だが、「本命」「義理」「虚礼廃止」ともに、世の中がざわめく日でもある。

そんな中、バレンタインデー向けのチョコで、車掌長が自分向けにほしいなと思うものがある。

武者小路実篤記念館等で販売される「実篤チョコ」だ
名刺サイズの小箱に、キューブ型のミルクチョコが8粒入っているそうだが、その小箱の絵柄と言葉が良い。

1つは、クリーム色の箱に「天に星 地に花 人に愛」の言葉が、赤い椿に添えられている。

もう1つは、浅葱色(あさぎいろ)と呼ばれるミントグリーンにもう少し青味をかけた箱に、南瓜(かぼちゃ)をあしらい、こんな言葉が添えられている。

「仲よき事は美しき哉」と…

平易でありながら、人生訓のような奥の深い言葉だと思う。
哉は「かな」と読み、「だなぁ」という意味にあたるそうだ。

日頃、そんな想いを大切に、穏やかに暮らしてゆきたいと感じた。
 

コメント(2件)

希望者挙手さんからのコメント(2014年2月15日 01:27投稿)

こんばんは

今夜はストーブ列車に乗車です(笑

「天に星 地に花 人に愛」は、中学卒業の際、担任の先生が卒業アルバムに書いてくれた言葉で、以来33年間、私の座右の銘にしています。

美しいもの、なくてはならないもの、色々な捉え方がありますが、私は心を豊かにしてくれるものとも思っています。

車掌長がこの言葉を紹介してくださり、懐かしさと共に、同じ言葉に共鳴していただけたような嬉しさを感じました。

車掌長さんからのコメント(2014年2月15日 07:20投稿)

希望者挙手 様

毎度ご乗車ありがとうございます

中学時代の担任の先生、素敵な心の財産ですネ。
長い時間、希望者挙手さんの座右の銘であること、きっと先生もお喜びかと思います。

書いていただいた当時も、きっと胸に響く言葉だったと察しますが、大人になってゆく過程の中で、様々な経験や人やモノとの出逢いを重ね、より深みを覚えることもありますよネ。

それが「時の熟成」なのだと思います。

寓話での玉手箱は、開くと一気に齢を取りましたが、その卒業アルバムを開いた際は、きっと齢が遡る、気持ちが若返るような宝箱であることでしょう。

また、形あるからこそ、手にすることができる、アナログの素晴らしさです…

ところで、昨夕からの大雪、凄かったですね。
通勤の帰路など支障なかったでしょうか…

幼かった頃からの記憶を辿っても、関東でこれほどの積雪は思い当たりません。
今後ますます、地球温暖化に起因する異常気象は、人間の想定を超えて猛威を振るうのかもしれません。

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雲上の極楽湯

カテゴリー:⑥番線:温泉方面 2014年2月12日 04:47

昨日未明、5時に起きて外へ出た。
扉を開けた瞬間、未だ明けぬ空いっぱいに星々が輝いていた。

手に届きそうな、降ってきそうなと思えるほど、空が近く感じるほどの数であった。
物音一つしない静寂と闇の中、寒さもあったがそれ以上に自然の美しさに身震いがした。

標高2000m、気温マイナス19℃。
そこは、長野県の高峰温泉…

今回、ここの最大のお目当てだった露天風呂には、帰る直前に入る機会に恵まれた。
到着日は、お天気は晴れて穏やかに思えたが、湯温と外気温の差が50℃以上あり、安全のために入ることができなかった。

なにせ山上の宿のこと、心臓や血管障害があっては一大事なので、その措置は理解できる。
しかしながら、こんなに良いお天気でも入れないとなると、今回は難しいな…という懸念が頭を過(よぎ)った。

夕食前、国際宇宙ステーションの通過が見られるというので、外へ出てみた。
その晩は月が明るかったが、わりと速いスピードで夜空を横断する星のような明るさの点が、それであると教えていただいた。

地球からおよそ400㎞上空に、人がいると思うと不思議であった。
向こうからこちらは、どんなふうに見えているのだろう…

そのとき、朝5時頃なら月も隠れて星がもっと多く見えると聞き、上述の行動に至った。

朝食前、陽が昇り始めると、周囲の山々がピンク色に染まり始めた。
遠く蓼科や乗鞍、御嶽山までくっきりと見渡せ、普段でもなかなか見られない美しさとは宿の人の弁。

天気は良いが露天風呂には入れず、またの機会にしようと諦めていたが、9時過ぎになって「入れますヨ」との案内!

勇み足で屋外の50m離れた湯へ向かう。
そして、脱衣の仕切りもなにもない、大自然の中、極楽の湯舟に浸かった…

眼下には雲海、周囲は折り重なる山並みやアルプスを遠望…
風もなく、雲一つない快晴のひとときは、まさに極楽の境地であった。

帰りの雪上車の時間があったので長湯はできなかったが、入れただけで大満足であった。

その雪上車では、屋根の上に乗せてもらうことができ、気分は「こども」となり大はしゃぎ。
ゆっくり進む15分ほどの道のりだったが、心が洗われるような「デトックス」感を満喫…

末筆ながら、ご一緒させていただいた皆さん、どうもありがとうございました。

 

 

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