3時間33分の銀河旅行

カテゴリー:③番線:時間旅行、時刻表方面 2011年12月 9日 06:13

明日12月10日、11年ぶりに時刻表に載っていない鉄道が夜空を走る。
「皆既月食」号だ。

満月が欠け始める出発時刻は21:45。
満月に戻る終着時刻は01:18。
途中、「皆既」駅は23:05着、23:58発。53分の停車時間。
3時間33分の銀河旅行だ。

今回は天候が良ければ、全国どこでも乗車(目にすること)可能。
車掌長も明日は早朝の列車でなく、「皆既月食」号に乗務予定。

 

高速バス日本最長距離路線

カテゴリー:②番線:航空、船舶、バス方面 2011年12月 7日 05:15

明日、大宮~福岡(天神・博多)に新たな高速バス路線が運行を開始する。
この路線は今まで日本最長距離として知られる新宿~福岡(天神・博多)を超え、新たな日本一となる。

距離は約1170㎞、所要時間はダイヤ上は15時間10分。大宮以外にも池袋と横浜に寄る。
運賃は通常13,000円、閑散期割引だと9000円だ。

車掌長も20年近く前に先述の新宿から天神までの「はかた号」に、運行開始当初に乗ったことがある。
当時としては珍しい23人乗りでトイレははもちろん、談話室まである豪華なバスで興味があった。
また、運賃も15,000円と新幹線や飛行機よりも1万円ほど安く、おトク感が強かった。

今回の新路線は西武観光バスと西鉄高速バスの共同運行だが、いまやどのバス会社も、高速バスは路線バスでの赤字を埋めるドル箱と聞く。
だが、「ツアーバス」と呼ばれる団体旅行の形態を取りながら、実質は高速バスのような運行を行う会社もあり、路線バス事業者にとって新たな脅威となっている。

いまや日本中に高速道路網が発達し、東京や大阪といった大都市と地方都市をきめ細かく結ぶ路線が、雨後の筍(たけのこ)のごとく現れた。
そのあおりを受け、JRの夜行列車は壊滅状態となった。

高速バスは安く移動したいというニーズを吸収し、最近は車両も豪華になり快適性は格段に良い。
昔の国鉄「ドリーム号」のような、隣に座った人に遠慮してトイレにも行きづらい4列シートもいまや少数派だ。

しかし夜行バスは、夜行列車の到着地への定時性や多くの人を運べる点、何より車内での自由度と旅情にはかなわない。
夜に移動する需要はどんな時代にもあるが、列車とバスと双方の共存と発展を望みたい。

豊かな社会とは、幾つもの選択肢から自分で良いと思うものや好きなことを選べるバリエーションの多さであると思う。
それは、なにも旅行の交通手段に限らず、日々の生活や人生にも当てはまる気がする。

効率性や採算性だけに目が向き、色々な物事が集約化され、一人一人の選択肢が狭まくなるのは、とても残念でならない。
そして、その集約化、規格化されたものに当てはまらない物や人は退場せざるを得ない状況は哀れである。
 

哲×鉄ブログ本線車内放送②

カテゴリー:⑪番線:哲×鉄 車内放送 2011年12月 3日 17:00

皆様、毎度「哲×鉄ブログ本線」ご乗車ありがとうございます。

本日、おかげさまで「哲×鉄アーカイブ本線」が全線開通いたしました。
(※全線開通:車掌長が所有するJTB時刻表の表紙を全て年別に掲載することを意味します)

現時点で所有する450冊全てのJTB時刻表の表紙を眺めていますと、想いも一入(ひとしお)です。
今後は、1号1号の読みどころを紹介(駅の設置と表現しています)してゆきますが、これは表紙掲載以上にとても時間がかかりますので、いつ完成とは言えません。

しかしながら、その1つ1つの駅設置こそが、この哲×鉄ホームページの真髄であると思っています。
それは1冊1冊の読みどころをまとめることで、温故知新とも言うべき何か新しい発見を願うからです。

誰もの「今日」という日が、突如として或いは断片的に存在するわけではありません。
これまで過ごしてきた1日1日という「時の連なり」の線路上に、過去も今も未来もあります。

昔を振り返ることは、単に懐かしいという感傷的なことだけではありません。
これからをどう「過ごすか」「生きるか」を見つける、教えてくれるものであることを、JTB時刻表を見て感じます。

よろしければ皆さんもこの「時間旅行」に気長にお付き合いいただき、皆さんならではの温故知新を見つけていただければ嬉しく思います。


 

六花

カテゴリー:⑤番線:feel the season方面 2011年12月 1日 06:08

暦も残り1枚となった。
今朝の天気予報では、北からの雪の便りも伝えていた。

雪の結晶を「六花(りっか、ろっか)」と呼ぶことがある。
天空から舞い降りたばかりの新雪を、黒っぽいコートの袖で受け止め目を近づければ、六角形の「雪の華」を見ることができる。

これは雪国ならではの冬の美しさだが、私たちの日常生活においても、寒いからこそ普段は目に見えないものが「結晶」として形になるのがこれからの季節だと思う。

それは、ふと心のこもった言葉や親切を受けた時に感じる温かさ…
そして、その温もりの積み重ねが、大切な人との絆であったり、職場の絆や地域と社会の絆という「結晶」に成りうるのではないかと感じる。

冬というと、寒くて起きるのが少々辛かったり、風邪やインフルエンザに怯(おび)えながら、早く春が来ることを待ち望んでしまいがちだが、この季節ならではの楽しみを探してみるのも、心が温まる「ウォーム・ビズ」かもしれない。