高速バス日本最長距離路線

カテゴリー:②番線:航空、船舶、バス方面 2011年12月 7日 05:15

明日、大宮~福岡(天神・博多)に新たな高速バス路線が運行を開始する。
この路線は今まで日本最長距離として知られる新宿~福岡(天神・博多)を超え、新たな日本一となる。

距離は約1170㎞、所要時間はダイヤ上は15時間10分。大宮以外にも池袋と横浜に寄る。
運賃は通常13,000円、閑散期割引だと9000円だ。

車掌長も20年近く前に先述の新宿から天神までの「はかた号」に、運行開始当初に乗ったことがある。
当時としては珍しい23人乗りでトイレははもちろん、談話室まである豪華なバスで興味があった。
また、運賃も15,000円と新幹線や飛行機よりも1万円ほど安く、おトク感が強かった。

今回の新路線は西武観光バスと西鉄高速バスの共同運行だが、いまやどのバス会社も、高速バスは路線バスでの赤字を埋めるドル箱と聞く。
だが、「ツアーバス」と呼ばれる団体旅行の形態を取りながら、実質は高速バスのような運行を行う会社もあり、路線バス事業者にとって新たな脅威となっている。

いまや日本中に高速道路網が発達し、東京や大阪といった大都市と地方都市をきめ細かく結ぶ路線が、雨後の筍(たけのこ)のごとく現れた。
そのあおりを受け、JRの夜行列車は壊滅状態となった。

高速バスは安く移動したいというニーズを吸収し、最近は車両も豪華になり快適性は格段に良い。
昔の国鉄「ドリーム号」のような、隣に座った人に遠慮してトイレにも行きづらい4列シートもいまや少数派だ。

しかし夜行バスは、夜行列車の到着地への定時性や多くの人を運べる点、何より車内での自由度と旅情にはかなわない。
夜に移動する需要はどんな時代にもあるが、列車とバスと双方の共存と発展を望みたい。

豊かな社会とは、幾つもの選択肢から自分で良いと思うものや好きなことを選べるバリエーションの多さであると思う。
それは、なにも旅行の交通手段に限らず、日々の生活や人生にも当てはまる気がする。

効率性や採算性だけに目が向き、色々な物事が集約化され、一人一人の選択肢が狭まくなるのは、とても残念でならない。
そして、その集約化、規格化されたものに当てはまらない物や人は退場せざるを得ない状況は哀れである。
 

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