風立ちぬ

カテゴリー:⑤番線:feel the season方面 2011年11月 7日 20:19

♪風立ちぬ 今は秋
今日から私は 心の旅人♪♪

この歌が流行った1981年秋、車掌長は中学2年だった。
その歌詞とメロディと「旅にポッキー」というCMのフレーズに、少年の旅心が揺さぶられたことを覚えている。

同じく「風立ちぬ」で思い出すのは、諏訪に程近い高原にあるサナトリウムだ。
「風たちぬ、いざ生きめやも」
と表現した堀辰雄が、不治の病とされた結核の療養中、「生きようとする意志」が芽生えた心の動きが伝わる当時の資料や建物が今も大切に残されている。

普通の病院から一歩、その保存病棟に足を踏み入れた瞬間、時間旅行の針が過去へと遡る。

何不自由ない今日の暮らしの中、さほど遠くない過去の日本で、若くして逝った多くの人々の存在を知ることは、今を生きる道や生き甲斐、生きる意味を見失いかけた人々に、何かを訴えてくるだろう。

病の中にあって、希望や絶望を抱きながら向き合った絵画や文学、撮った写真の1つ1つが胸に迫る。

秋は心が揺れる季節。
そんな揺れる心と向き合う旅へ、時刻表を片手に出かけよう。

たしかに今は混沌とした世の中ではある。
しかし、だからこそ、ぼくらも希望を持って「いざ生きめやも」

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