今年のボージョレに思う

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2012年11月16日 05:46

昨日、毎年恒例のボージョレ・ヌーボーが解禁となった。

今年は産地での天候不順が災いし、生産量が落ち込んだとのことだった。
しかしながら、お得意様である日本への輸出枠は担保されるばかりか、昨年よりも輸出量が拡大し値段も安くなっているという。

その価格マジックに大きく貢献したのがペットボトルだ。
大手のスーパーやワイン業者が、価格競争で販売を拡大するために、軽くて輸送費を抑えるために貢献した。

たしかに、瓶でもペットボトルでも味や品質に変わりはない。
また、値段が安くなることで、今まで飲まなかった人が価格的に飲んでみようか、と思うキッカケになるのも確かだろう。
合理的であるし、経済効率もいい。

だが、車掌長はこうした風潮を残念に思う。
世の中不況で安いに越したことはないし、気軽に楽しめることは大切なことだが、モノに対する価値や敬い、ありがたみ、味わうシチュエーションがあまりにないがしろになっていないかと…

先日、お面白い話を聞いた。
1回の飲む機会が5,000円以上か未満かで、その時間の価値が大きく変わるというものだ。

つまり、安ければ安いほど、選ぶ店やそこで交わされる話がマイナス志向になり、5000円以上だと店の雰囲気も良く、話す話題も前向きなことが多いという。

前者は仕事の愚痴やそこにいない人の陰口が多く、物事の解決に辿りつく前に飲み過ぎて終わったり、新たなトラブルの引き金を引いてしまったり…
なるほど、車掌長にも経験があるなぁ…と。

後者は、そもそもきちんとした予定として、相手に合った場所をイメージし、予約を入れる場合が多い。
そのため、話題も前向きだったり、夢があったり、料理も美味しかったり、店の雰囲気も個性があったり。

2~3回の安い消費を少し我慢して、いつもと違うこだわった消費を1回楽しむ方が、時間の使い方も心の豊かさも随分変わってくると思った。

車掌長はまだ今年のボージョレを楽しんでいないが、ぜひ「瓶」でちょっとこだわりのありそうなもので味わい今年の恵みに感謝したい。
 

コメント(4件)

希望者挙手さんからのコメント(2012年11月17日 01:18投稿)

今夜もスキンブルシャンクスに会えそうな夜行列車です。

こだわりのボジョレーでしたら、ブルゴーニュ地方で唯一の日本人醸造家である仲田晃司氏が作っている「ルー・デュモン」など、いかがでしょうか。

私も味わったことはないのですが、きっと日本人好みのワインではないかと想像します。

世界で活躍する日本人の技に舌鼓を打たれてみるのも、よろしいかと。

かく言う私も今年のボジョレーをまだ楽しめてませんが。

車掌長さんからのコメント(2012年11月17日 09:50投稿)

希望者挙手 様

毎度ご乗車ありがとうございます。

「ルー・デュモン」のご紹介、ありがとうございます。
希望者挙手さんの多方面に渡る、見識の広さにまたまた敬服です。

早速、このボージョレを調べましたが、車掌長の琴線に触れるこだわりや仲田氏の人柄に好感を抱きました。

特に、温故知新とも言うべき、伝統の醸造方法の中にこそ、ワイン造りの本質があるとの信念に共感です。

「変わる時代」と「変わらぬ基本」…
車掌長が大切にしたいと願うこの心持ちを、ルー・デュモンと共に祝いたく、早速取り寄せてしまいました!

改めて、希望者挙手さんに感謝です。
ありがとうございました。


たくちゃんさんからのコメント(2012年11月19日 07:15投稿)

ほほぉ… お取り寄せになったと。
ルー・デュモン… おいしそうなお酒ですねぇ…

え~、業務連絡でございます。

> 専務車掌様

車掌長がお酒をお取り寄せになったそうでございます。
お酒、だそうです。

代金と同額もしくは相当額の領収書は
経費としてご承認いただけそうな雰囲気です。

業務連絡でした(笑)。

車掌長さんからのコメント(2012年11月24日 07:48投稿)

たくちゃん 様

毎度ご乗車ありがとうございます。

業務連絡は回線をOFFにしてあったため、専務車掌には伝わりませんでした(笑)

ルー・デュモン、美味しゅうございました。
近々たくちゃんご一行様が愛車と共にいらっしゃると思い、もう1本取り寄せてありますので、ぜひご一緒できればと!


希望者挙手 様

この度は美味しいボージョレ・ヌーボーのご紹介、ありがとうございました。

驚いたのは、車掌見習が哲×鉄車掌区に配属になった日と、ほぼ同じ日に収穫した葡萄と知ったことです。
月並みですが、11月22日の語呂の良い日に祝杯し、想いも一入(ひとしお)でした。

まさに「天・地・人」への感謝の1本!
重厚な瓶の感触と「パント」と呼ばれる瓶の底の窪みの大きさも、車掌長のイメージ通りでした。

何よりも作り手である仲田氏のこだわりに共感しました。

重ねてお礼申し上げます。
ありがとうございました。

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