孝行2年生

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2013年9月21日 13:57

本日、車掌見習が1歳の誕生日を迎えた。

昼に両親と妹夫婦に集まってもらい、食事をともにしお祝いをした。
食前には「選び取り」と呼ばれる、将来占いの真似事をした。

電卓や辞書、筆、財布、金槌を置き、適当な距離を空けてどれを取りにゆくかを見守った。
結果は金槌であった。
車掌長は不器用でモノを直したり、作るのは苦手だが、車掌見習は職人系かな…?

また、「一升餅」を背負わせることもした。
もうすぐ歩きそうな頃だが、背負わせた途端に亀がひっくり返ったような状態になって泣き始めた。
これには一同、大笑い。

当車掌区では、親孝行は生まれてからの3年だと考えている。
その3年間は、日々の成長の喜びや共に過ごす時間を最優先にしたいと思う。

一方、3年生を終えれば少なからず自我も芽生え、自分で生きる力を積み重ねていってほしいと願う。
きっと、車掌長や専務車掌とぶつかることも少なくないであろう。

しかしながら、世の中の流行りや廃(すた)りに影響されず、背伸びをして無理に他人に自分を合わせるのではなく、自分の大切にしたい人やモノを見極められるような時間を歩んでほしいと願う…

今日この日をもって、孝行2年生に進級した車掌見習だが、専務車掌は嬉しさの反面、寂しさもあると言う。

さて、そんな祝いの日に、先日Tっちい氏(仮名)からいただいた"竹鶴21年"(ミニボトル)を開栓した。
21年以上の熟成を重ねたピュアモルト・ウイスキーの味わいは、一言で表現すれば「追憶」だろうか…

過ぎ去った日に想いを馳せる…
そんな時間旅行を、この少量の琥珀色の液体が誘ってくれる。

ところで、Tっちい氏と言えば、いつも気の利いた手土産を持ってきてくれる人物だ。
以前、彼がくれた東京銘菓「ナボナ」も今年で誕生50周年。
昭和好きな車掌長には、グッとくる一品だ。

今となっては珍しくない洋菓子だが、車掌長が子どもの頃は「お菓子のホームラン王」として王選手が宣伝。喜ばれるお土産の代名詞であり、特別な時に味わえるお菓子でもあった。

今やスイーツに限らず、何でもある世の中になって久しいが、その分「特別なもの」が日常生活から少なくなってしまった寂しさを実感する。
北海道の銘菓も、近所のスーパーで売っていたりするが、こういう「売れればいい」的なセンスは首をかしげてしまう。

また、東京駅にも全国の駅弁が揃う店があるが、その節操のなさに暗澹(あんたん)たる気持ちになってしまう。
地場の調整元が、地元の駅で売るからこそ本来の「駅弁」なのに、東京でほとんど揃ってしまうことと、こういう出店企画をする人の自分勝手さ(一人勝ちすれば良いという発想)に、日本の病的な効率主義や安直さが漂っている。

車掌見習には、そんな自分だけ良い的な発想は持たないよう育成したい。

最後に、ナボナは50周年を記念して、来月に客からの要望が一番多かった味を復活させるという。
車掌長は定番のチーズクリームが好きだが、どの味が復活するかは楽しみにしておきたい。

そして、車掌見習がある程度大きくなったら、この昭和の味を教えてあげよう。
 

コメントお待ちしてます!

コメントはこちらからお願いします

名前

電子メール

コメント