トラベラーズチェック

カテゴリー:③番線:時間旅行、時刻表方面 2013年10月25日 05:13

トラベラーズチェック(以下TC)の販売終了を、今朝の新聞で知った。

米クレジットカード会社のアメリカンエキスプレスは、来春3月末でTCの国内販売を終了するとのこと。
日本の銀行が、徐々に販売を終えていたことは知っていたが、TC発行では世界最大手のアメックスも終了させるとなれば、TCも絶滅の道を辿ることに拍車がかかるだろう。

「旅行小切手」とも呼ばれるTCは、海外渡航時に多額の現金を持ち歩かなくても済むように発行・販売されてきた。万が一、盗難にあっても再発行される安心感があった。
しかしながら、クレジットカードが普及し、その役割の終焉を迎えたことは否めない。

車掌長は、このTCを買うことが「海外渡航」を実感できるモノの1つだった。
特に、初めての海外渡航としてスイスに行った学生時代、憧れのパスポートを手に入れた後、銀行で購入した想い出が懐かしい。
周囲が就職活動で内定をもらっている頃、必死でバイトに明け暮れて旅費の捻出に余念がなかったが、車掌長の優先順位は、初の海外渡航実現の方が高かった。

TCのメリットを活かせるほどの金額ではなかったが、購入時にサインした時の緊張感や不慣れさは忘れられない。
この時は、英字で筆記体で書くものという認識であった。

いまや、カードでモノを買ってもサインレスの時代。
便利であり、日常的には合理的だ。

しかしながら、「サインする」という行為の意味や重みは大切にしたいと感じる。
 

コメント(2件)

希望者挙手さんからのコメント(2013年10月26日 01:47投稿)

こんばんは

これもコスト削減のためのペーパーレス化でしょうか。

私もTCで買い物するのが好きでした。
田舎町の小さなドラッグストアなどで使えると、「えっ!こんな所でも使えるの?」と思わず感動してしまったりして(笑

しかし、クレジットカードを持てない18歳未満の学生には、TCがあって助かったんですが・・・私の長女が高校の修学旅行で海外に行った際は1日分の現金とTCを持たせました。

以前、レコードのお話でも少し触れましたが、私たち世代は(私だけかな?)面倒臭いと思われる儀礼のような所作に、時間の経過や物体の感触が加わることで、様式美と満足感、達成感のようなものを得ていたように思えます(大袈裟かな?)

私はバイクに乗りますが、バイクって乗るまでが面倒で、バイク用のウェアを着て、ライディングシューズを履き、バイク置き場に行ってカバーを外し、キーロックを外し、ざっと異常がないか確認して(本来は、ネンオシャチエブクトウバシメ・・・わかるかな?わかんねぇだろうな)、エンジンをかけたら暖気して、ヘルメットを被って、グローブを付けて・・・ここでようやく跨れる、跨ったらミラーの位置を調整して・・・

実は自動車の方が気軽に乗り出せるんですね。
私はこの乗る前の儀式も含めて、バイクに乗ることが好きです。
さあバイクに乗るぞ!って気合が入りますし、何よりも仮面ライダーに変身したんじゃないかって位の気持ちになります(笑

あの仮面ライダーの変身ポーズだって、無駄な様式美ですよね。
変身中に攻撃されたらどうするんだ?なんて質問はナンセンスです(笑

話が逸れてしまいましたが、古き良き時代がまた少し遠くなるような寂しさがありますね(これも大袈裟か・・・笑)

遅ればせながら、とても良い買い物をされたようですね。
私も号車番号は迷わず30を選びます。私の誕生日付ですから(笑

超特急といえば、英語の車内放送では「NOZOMI Super Express ・・・」と言ってるんですから、日本語でも「超特急のぞみをご利用いただきまして・・・」なんて粋な放送をしてみても楽しいんじゃないかと思ってしまいました(笑

松鶴家千とせ でした(笑

車掌長さんからのコメント(2013年10月26日 05:18投稿)

希望者挙手 様

毎度ご乗車ありがとうございます

「わかるかな~ わかんねぇだろうな~」、最高でした!
すっかり記憶の御蔵に入っていましたが、ありましたネ。昭和の名言が。

昨今の便利さに慣れきった現代人には、なかなか理解できないであろう手間のかかる、面倒くさいモノ達への愛着や醍醐味…
まさにこのフレーズがピッタリです。

車掌長はバイクに乗りませんが、希望者挙手さんの仰る一連の動作をイメージすると共感します。

また、モノを動かしたり、コトを始めるまでのきっかけや準備、思考、点検、動作確認etc…
こうしたことの、どれかを怠けたり、欠ければ成立しない物事に、様式美や満足感、達成感、自分のスタイルを会得できるのだと思うのです。

今の世の中、本来最も楽しい部分を機械やスマホ、商売人が代わりにやってくれ、金銭と引き換えに結果のみを受け取っていますが、面白味に欠けると日々感じています。

ところで、新幹線のアナウンスで「超特急」を入れること、個人的には賛成です!
いまや全然「超」ではないのかもしれませんが、若い人は「チョ~○○」と日常言っているので、意外に定着する気も…(笑)

余談ですが、先日の念願だった新幹線0系サボ入手について、或る御方から嬉しいメールを頂戴しました。

それは「長いスパンで考えると歴史を伝承しているような、つまり貴重な財産を一時的に預かっているような気になったりする…まさにロマンです」と。(ご本人の了解を得ずに抜粋でゴメンなさい)

これにはパーフェクトに共感しました。

あのサボを手にし眺めていると、当時の人々が「超特急」に抱いた憧れや、走行時に目をシロクロさせたであろうスピードの感動が蘇るのです。
実際、車掌長の父も最初に乗ったときは、その速さに目が回ったと言っていました。

当時の車内放送では「超特急」と言っていたのかどうかわかりませんが、言っていたとしたら…と想像しながら、好きなウイスキーを味わうのも、なんとも至福なひとときです…

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