モーニング

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2014年3月16日 21:37

この週末、専務車掌の父上の一周忌があった。

1年前、まだ腕の中でよく眠っていた車掌見習も、いまはチョコチョコと小走りで動き回るようになった。
ご生存であれば、そんな姿を見て目を細められたことであろう…
お亡くなりになって、もう1年が経つ…

しかしながら、一緒に暮らしていた専務車掌の母上や弟さんご家族にとっては、やっとその気持ちの整理がついたというのが実感であることを、弟さんの弔問客へのご挨拶で察した。
人の死、殊に身内の死となれば、最低でもそれだけの時間が必要なのだと…

父上のご冥福をお祈りし、掌を合わせた。

ところで、車掌長は専務車掌の実家を訪れる際、いつも楽しみにしていることがある。
それは「モーニング」だ。

行先は父上ともよく訪れた「アロマ」という喫茶店。
東京を未明に出て、8時半頃に到着。

コーヒーを注文すれば、トーストかサンドイッチにサラダとゆで卵、梅こぶ茶が黙って付いてくる。
値段はコーヒー代のみの370円!

車掌長は中京圏の喫茶店文化が大好きだ。
個人経営の店が、それぞれの常連客を大切にしながら、集客にも工夫を凝らしている。
また、新聞が複数紙置いてあり、自席で幾折りもせずに両腕を広げて読めるのは至福な時…

東京でのコーヒーチェーン店のように、狭い店内にいかにテーブルを多く並べ、チマチマとコーヒーをすするのとは異なる時間の豊かさがある。

また、コーヒーチェーン店では、たとえ毎日のように利用しても、「一見さん」とさほど変わらない他人行儀なマニュアル的やりとりしか交わせないし、気取ったマシンが入れるコーヒーは、何とも味気ない。

何でも有ると思われる東京だが、東京に最も無いものが「人情」なのだと思ってしまう。

そんなことを考えながら、また次回、喫茶店「アロマ」に訪れるのを楽しみにしている車掌長である。
店を出る際、「チケット」と呼ばれるコーヒー回数券を買い求めた。
これは母上へのささやかなプレゼントとして…
 

 

コメントお待ちしてます!

コメントはこちらからお願いします

名前

電子メール

コメント