50年の時間旅行

カテゴリー:③番線:時間旅行、時刻表方面 2016年2月 2日 04:15

まさに新たな門出を祝う、ミラクルな晴天であった。

一昨日、乗務日誌ご常連の御方の50歳を祝うサプライズパーティーを開いた。
場所は東京湾でのレストランクルーズ船。

週間予報が出始めた頃から、当日の天気に一喜一憂した。
そして、2日前までの予報は、雨もしくは雪、交通機関に影響も…などと報じられた。

このパーティーは、およそ半年前から企画。
まず、車掌長とその御方も共通の元同僚に声を掛け日程調整し、本来の誕生日の翌日である1月31日(日)と決めた。

次に、9月に入ってだいぶ先の話だが、御本人に予定をお聞きし、その日は車掌長と二人でささやかながら、50歳を祝いたいので、空けてもらえるようお願いをした。

了解を得た後、今度は本人には内緒で開催したかったため、奥様に相談。
だが、奥様とは20年近く会っていなかったが、昔の年賀状に自宅の固定電話の番号があったのを思い出し、かけてみた。

携帯の番号だと出てもらえないかも…と思い、自宅固定電話からかけてみた。
20年近く声を聞いていなかったが、聞き覚えのある声が受話器の向こうから聞こえた。
突飛な相談にもかかわらず、奥様は明るい声で快諾してくださった。

これで、本人に内緒で事を進める大前提が整った。
あとは、参加していただける人への声掛けだが、御本人の母上や弟、同級生、元同僚、教え子、バイククラブのオーナーと声を掛け、結果として、当日は総勢20名でお祝いできる運びとなった。

そんな多くの方々の中に、強力な晴れ男や晴れ女がいたり、皆様のサプライズパーティーへの期待や想いの強さが、雨や雪の予報から、50歳の門出にふさわしい晴天をもたらせてくれた、まさにミラクルな青空が関東上空に広がった。

皆様が船内で準備を進める中、車掌長は御本人と時間旅行のプロローグを楽しんだ。
ホテルオークラ別館ロビーで待ち合わせ、ホテル自体が美術館と称される優雅な空間で、しばし談笑。

そこから、タクシーで車掌長の母校に立ち寄り、車掌長の時刻表収集駆け出しの頃を過ごした風景を、その目で見ていただいた。

次に母校から程近い、愛宕神社へ。
ここは「出世の階段」で有名な社。

東京23区で一番高い山の頂にある神社を目指し、驚くほど急傾斜な階段を二人で一気に上がった。
江戸時代には、ここを馬に乗った武士が一気に駆け上り、将軍に褒められ出世したという。

無事にお参りを済ませ、御守も授かった後は、同じ愛宕山の頂にある、NHK発祥の地を訪れた。
そこは博物館になっており、1月30日にリニューアルオープンしたのを知り、コースに組み入れておいた。

展示物には、1960年代の街頭テレビや家庭の茶の間の様子、懐かしい番組など、子どもの頃の話に花も咲き、時間旅行の幕開けにも功を奏することができた。

見学後、行きに昇った急階段とは別の階段で麓へ降り、いよいよクルーズ出航地である竹芝桟橋へ向かった。

サプライズパーティーに参加された方には、クルーズ前に御本人と車掌長がどんな時間を過ごしたか、知らない方も多いと思い、事細かく記してみたが、その後のことは、御本人始め、皆様ご承知の通りの素晴らしい会を開催できた。

車掌長にとっても大変感慨深い一日となった。

開催後の時の流れは、「ドミノ倒し」の印象そのもの。
半年前からの準備の日々は、まさに1つ1つのドミノを並べてきた作業のようなもの。

1分で1つのドミノとすれば、半年の期間で26万個近いドミノを並べたことになるが、司会進行を務めた当日は、それらがまさに、ハイスピードで倒れながら、仕掛けを成功させてゆくような感慨であった。

そんな仕掛けの1つ1つに力を貸していただいた、参加者皆様には心から感謝を申し上げます。
本当にありがとうございました。

そんな会を盛り上げるのに必須のBGMにおいて、御本人の大好物な選曲のお手伝いいただいた、たくちゃんさんにも感謝いたします。
ジャストミートな選曲でご本人に大変喜んでいただけました。ありがとうございました。

また、準備を共に進めていただいたり、司会進行の一部を担っていただいた戻り鰹さん、どうもありがとうございました。

そして、一緒に住む中で秘密を守り続けてくださった奥様や二人の娘さんに、心から感謝いたします。真にありがとうございました。

最後に、50歳を迎え新たな船出をした希望者挙手さんに、万感の想いを込めお祝い申し上げます。

世界で一つの、一度きりの、貴方だけの人生に、幸あれ!
 

 

コメント(2件)

希望者挙手さんからのコメント(2016年2月 3日 01:24投稿)

こんばんは
久しぶりの寝台乗車は、気が付けば50歳を迎えてました(笑)

昨年春から仕事が多忙を極める事態となってしまい、先週末にようやく一区切りできたところです。

この度は、独創進取なサプライズパーティーをありがとうございました!

神谷町で待ち合わせと聞いた時、周辺には車掌長と待ち合わせたオークラ別館の他、プリンスホテルなどがあるので、ホテルの宴会場に専門学校の教え子がいたりして・・・くらいは想定していたのですが、オークラ別館を出て、その後は車掌長の解説通り、周辺散策しているうちに「やっぱり車掌長と二人だけだったか」という気持ちになり、クルーズランチの船に乗船する頃には、すっかり二人だけモードになっていました(笑)

ところが、船室の扉を開けた瞬間、そこには信じられない組み合わせの顔、顔、顔!家族、弟、同級生、元同僚、教え子・・・
船室の扉を開ける直前の気持ちと目の前の光景とのギャップに、頭の中はデロリアンに乗ったような大混乱でした(笑)
まさに、タイムマシン!

これほどの人を集めていただくのに、車掌長も私の家族もよく知らない私の友人を探し出すなど、相当苦労されたことを家内から聞きました。

さらに会の中では、家内も知らないドッキリが・・・
22年前に結婚式を二人だけで挙げて、披露宴をしていない私たち夫婦のために結婚披露の時間を設けていただき、感動は最高潮に達しました。

こんな大規模なドッキリにあったのは、生まれて初めてでしたが、心臓に悪いドッキリではなく、喜びと感動に満ちたドッキリで嬉しかったです。

本当にありがとうございました。
車掌長という友人に出会えたことは、私にとって人生の宝です。


たくちゃんさん
この度はとてもナイスな選曲ありがとうございました。私の好みをしっかり抑えていただき、かなり口ずさんでしまいましたよ(笑)

戻り鰹さん
この度は準備から当日の運営までサポートしていただき、ありがとうございました。無料受講券2枚ゲットですね(笑)

最後に、車掌長をはじめ、ご同席頂いた皆様、祝福してくださった皆様に出会えたことに感謝し、この場をお借りして御礼申し上げます。
本当にありがとうございました!

車掌長さんからのコメント(2016年2月 3日 04:53投稿)

希望者挙手 様

毎度ご乗車ありがとうございます
そして、お帰りなさいませ!

この1年近く、大変なご苦労でしたね。
本当にお疲れ様でした…

今回のサプライズ・パーティーについて、身に余るお褒めの言葉を頂戴し恐縮です。

しかしながら、驚き、喜び、懐かしい時間旅行を楽しんでいただけたなら、本望であり「my pleasure」です。

当日は、あっという間に時が過ぎましたが、準備に要した半年間は、車掌長にとって大変楽しい時間でありました。

旅行と同じように、計画や準備をしている段階が、実は最も楽しいのかもしれませんネ。

当初は、もっとシンプルなプログラム構成でしたが、参加してくださる顔ぶれがわかりはじめ、その方々と希望者挙手さんが過ごした時間を想像すると、ついつい企(くわだ)てが増えてしまいました(笑)。

また、remake weddingは、車掌長自身の20数年の心残りが発想の原点でした。

当時、仕事の相棒のハレの結婚において、諸事情によりお披露目が叶わなかったことを、ささやかながらあの場で、集まった皆さんと再度の祝福したかったのです。

娘さんお二人にもご協力いただき、こちらこそありがとうございました。

また、当日が「愛妻の日」でしたので、それにちなんで希望者挙手さんには、謝辞の結びのタイミングをBGMに合わせていただきましたが、さすが即興の名人でしたネ。
パッと、その場の状況に合わせてこなせる力は、昔から衰えていませんでした。

希望者挙手さんのご家族にも、今回初めて皆さんとお会いでき、嬉しかったです。
会を進行させながら、素敵なご家族だなぁ…と思いました。

きっと、車掌長には見えない、わからないご苦労もおありかと思いますが、どこのご家庭も様々な悩みや問題を少なからず抱きながら、凪ばかりでない嵐のような大海も航海してゆくのだと感じます。

どうぞ、希望者挙手さんも、奥様とともに「船長」と「機関長」のツートップで、これからも続く航海を乗り切ってください。
(どちらが船長かは、勝手に想像を楽しませていただきます!)

それでは、大変長くなり恐縮ですが、このたびの50歳、本当におめでとうございました。

これから先も、50代、60代と続く未知な景色を、ともに見られるような時間を過ごせれば幸いです。






2件のコメントがあります → まだまだコメントお待ちしてます!

コメントはこちらからお願いします

名前

電子メール

コメント