毎日新聞「ハマりました」掲載で新たな出逢い

カテゴリー:③番線:時間旅行、時刻表方面 2016年12月31日 06:03

12/7付、毎日新聞の「ハマりました」欄で、車掌長が紹介された。

同欄は、「趣味に没頭し、至福の時を過ごす人々」を紹介するコーナー。
車掌長は、「時刻表を読む 文字と数字に膨らむ好奇心」と題し、机上旅行に出て40年、JTB時刻表収集659冊というプロローグで、時間旅行にハマっている様子を記事にしていただいた。

そのことは、車掌長自身にとって大変嬉しい出来事であったが、掲載後に続く或る御方々とのご縁に、新聞という媒体が紡ぐ素敵な出逢いを実感した。

その御方々は新聞社を通じ、過去の時刻表を収集する車掌長へ想い出の品を譲って下さった。

難病で御子息を亡くされた母上からは、生前にご本人が収集した時刻表で最期に残っていた形見でもある貴重な1冊を、「やっと託せる場所が見つかった」という想いとともに、車掌長に授けてくださった。
偶然だが、その御子息は車掌長と同年齢であった…

また、別の御方からは、ご自身が学生時代に旅した際に購入したという、鉄道地図を譲ってくださった。

発行は1959(昭和34)年5月とあり、今は無き鉄道路線(特に軽便鉄道)が、日本中を張り巡らせていた様子を窺(うかが)い知れた。

日本の鉄道史上、最東端を走っていた根室拓殖鉄道(根室~歯舞)や、炭鉱全盛時の路線網、中央本線の支線となる三鷹から分岐していた武蔵野競技場線他…
ここに列挙が困難なほど、今では信じ難いような場所に鉄路が延びていた。

同地図の特色として、時刻表掲載の地図とは違い、一目で電化・気動車区間がわかるようになっていた。
地図の表紙にもその意味する記載があり、蒸気機関車の煙を気にせず旅ができることを、人々が望んでいたことを察した。

また、寄贈者が旅を計画した際に記したと思われるマーキングも、今まで知る由もなかった御方の学生時代の旅をトレースするようで、思わず目を細めてしまった。

この場を借りて、「ハマりました」をきっかけに出逢えたご縁に感謝いたします。
そして、担当記者の御方にも、お礼を申し上げます。
皆様、ありがとうございました。

今朝、これらの出来事を通じ、時刻表という雑誌につくづく色々な想いを馳せた…

一般的に「時刻表」とは、ひと月ごとに最新のダイヤを掲載し、次号が出て役目を終えた後は、廃棄されたり、人々の記憶からも消えてゆく運命にある。

しかしながら、このように手元に残しておくと、それらは史料的な意義を帯びたり、人々の脳裏に置き忘れていた様々な記憶を呼び覚ます、「玉手箱」のような存在だと…

車掌長はその玉手箱を開ける幸せを感じ、今後も時間旅行を楽しんだり、共有できる人々との出逢いを大切にしてゆきたいと思った。

それは、これまで同様、単に時刻表収集を目的とするのではなく、今後もご縁のあった方々の半生にも共感し、お互いにその時間旅行を楽しめる「タイムトラベル・コンダクター」として、趣味人としても、時刻表とともに残された人生を過ごしたい…と、大晦日の朝に想いを振り返った。

末筆ながら、本年も「哲×鉄」へのご乗車、誠にありがとうございました。
今年後半は、仕事の関係で乗務日数が激減しましたが、今後も不定期ながら乗務を続けて参ります。

どうぞ、皆様におかれましては、迎える御年が佳き一年となりますよう、心からお祈り申し上げます。

 

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