新年は旧型客車に乗って

カテゴリー:①番線:鉄道(JR・私鉄)方面 2017年1月 7日 16:53

恭賀新年

例年、年明け最初の「大安」に初乗務していたので、本来であれば今年は3日に綴るべきところ。
しかしながら、本年は2日から出掛けっぱなしであった為、せめて正月七日までには…と思い、珍しい時間帯に只今綴っている由。

その間のトピックスと言えば、専務車掌の実家へ帰省の折、車掌見習が切望していた「リニア・鉄道館」へ連れていったこと。

そして、二人は少々長めに実家に滞在する為、帰京は一人であったが、日頃お世話になっている「哲×鉄」保線区に泊めていただき、新年を祝ったこと。

その際、保線区長の本来の仕事で数か月に及ぶビッグなプロジェクトが完遂との報。(保線区長は仕事の密度が非常に濃いので、一般的には数年分の業務量だったかも!?…)
更に、今後も佳き展望が開けそうな話も聞け、祝杯を重ね美酒をいただいた。

帰京した日、前職医療機関勤務時の同僚らと再会。昭和な雰囲気の某お好焼屋で、当時の懐かしい話や互いのプライベートな話を突っ込んだり、突っ込まれたりしつつ楽しいひとときを過ごした。

そのお好焼き屋に行く前、某駅みどりの窓口で、ダメ元で7日運行の「SLレトロみなかみ号」の空席を照会したら、残2席との返答。一切の迷いなく、即座に1名分の指定席券を買ってしまった。

そして、本日。
朝5時に家を出て、新宿から埼京・川越、八高線経由で高崎入りし、9:56発のSLを出迎えた。
機関車はC6120。しかも旧型客車6両を連ねての入線には、童心に戻りワクワクしてしまった。
ホームに停車中の各客車の床下からは、車内を温める蒸気暖房の湯気が漂っている。

この光景は、大袈裟ではあるが、映画「さよなら銀河鉄道999」で、ラーメタル駅での鉄郎とメーテルとの再会シーンを思い出してしまった。

旧型客車は、車掌長が小学生から高校生くらいまで、各地へ追い求め乗った車両…

当時は長距離鈍行列車というものが幾つも存在し、例えば、1本の列車が山陰本線を18時間以上かけて走破したり、名古屋から紀伊半島を一周して天王寺までを夜行区間を含んで走るなど…いま思い振り返れば、とてつもなく贅沢にノンビリとした時間の使い方の旅ができた時代だった。

最後尾の車両からは、オープンエアで流れ去るレールを飽きることなく眺めたり、窓の開く座席からはその土地の匂いを景色に添えて楽しめた。

スマホもない時代、向かい合わせで座った者同士が、目を見て、気さくに言葉を掛け合う、生きたコミュニケーションができたのも佳き想い出だ。

今回の突飛な行動は、そんなノスタルジーが呼び起こしたに違いない…

実際に乗った感想は、「感無量」。
記憶というものは、やはり実物に触れたり嗅いだ匂いで、鮮明に過去と現在を結びつけてくれた。

車掌見習には、まだまだ新幹線の方が魅力的かもしれないが、親が味わった時代の空気を感じられるような機会をつくってあげたいと思った。

それを本人が好こうか、好くまいかは、別の話だ。
ただ、その経験はきっと、時を経た何かの折に、脳内で有機的に何かと結びつくかもしれない。

経験の有無とはそういうものだ、ということを車掌長は認識している。

見聞だけでない、リアルな体感や経験こそが、きっと役に立つことこそあれ、無駄にはならないと思う…

末筆ながら、今年も独りよがりな見識を綴り、見苦しいこともあると思いますが、よろしければお付き合いのほどお願い申し上げます。

日頃、「哲×鉄」にご乗車いただいている皆様におかれましては、本年も佳き御年になりますこと、心から祈念しています。
 

コメントお待ちしてます!

コメントはこちらからお願いします

名前

電子メール

コメント