春立つ

カテゴリー:⑤番線:feel the season方面 2017年2月 4日 04:55

 今日は立春。

「立春」という言葉は美しい。
なにか、心が洗われる想いがしたりする…

俳句をされる方にとっては、季語の衣替えとなる日だ。
冬から春へ
詠む句にも華やいだ調べを紡ぐ季節の到来…

車掌長は俳句を嗜むわけではないが、松尾芭蕉や小林一茶の俳人や詠んだ句は好きだ。
とくに、芭蕉には旅を絡めて、中学時代は詠んだ句の土地を訪ねたりした。
最近は流行った映画のロケ地を訪ねる「聖地巡り」が盛んだが、それに近い気がする。

立春は旧暦の頃は、新年を迎える時期と重なっていた。
そして、その頃詠まれる句には「春立つ」という季語が使われた。

今でも年賀状に「新春」や「迎春」とするのは、その名残だろう。

俳句は五・七・五という僅か17文字で、言わんとすることを文化・芸術へと昇華させた。
また、「世界で一番短い詩」とも言われる。

その制約の中で、いかに無駄を省き、自身の想いや感動を最大限に表現する美しさ、潔さがある。
小林一茶は、子どもや小動物など、弱い存在の者たちへの愛情や微笑ましさを多く詠んだ。

いま、140文字で世界を我が物に操りたいと、品格や品性の欠片(かけら)もない、幼稚で醜い口語体を並べる御方がいるようだ。

ぜひ一度、社会的に弱い人間への想いを、17文字で綴ってみていただきたい。

そんなことを立春のまだ明けぬ刻に思ったりした。
 

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