異邦人~時間旅行の始発駅~
カテゴリー:③番線:時間旅行、時刻表方面 2017年2月11日 06:45
今朝の某新聞、別刷り土曜版の特集に見入った。
毎週、80年代前後の流行歌を、曲の生い立ちやエピソード、当時の世相を紹介する欄。
今週は、1979年12月の曲として1位に輝いた「異邦人」だった。
その頃、車掌長は小学6年生。
久保田早紀さんが歌う、当時は珍しかったエキゾチックな調べに魅せられた。
また、詩も美しく、「シルクロードのテーマ」という副題が、旅心を誘った。
海外はおろか、シルクロードなど、車掌長にとっては、未知未開の土地…
ただ、その2年ほど前に、慕っていた叔母が嫁いでご主人の赴任先へ旅立った、サウジアラビアという異国を、漠然と結びつけていた。
実は、この「異邦人」、車掌長の時刻表人生にとってもエポックメイキング的な曲だった。
それは、歌中に現れるフレーズ…
♪時間旅行が 心の傷を
なぜかしら埋めてゆく 不思議な道
曲の2番目、サビの部分へと続く前に、歌詞のとおりに不思議と、広く見晴らしの良い乾いた蒼空の下、1本の鉄路が脳裏に浮かび上った…
それは、過去と未来を繋ぐレールに、「今」という駅に立つ小さな自身の姿の投影…
そして、そんな不思議な感覚を「時間旅行」というフレーズが、車掌長の胸にズドンと落ちた。
その言葉が、それまでモヤモヤしつつも、言葉にできなかった自身の「旅」への想いを象徴する出逢いとなった。
それ以降、車掌長が時刻表と共に歩んだ道は、「時間旅行」という概念がパートナーだった。
そんなことを思い出せた今朝の記事に、昇りはじめた太陽がひときわ眩しく感じた。
流行歌には、冒頭の新聞記事も語るように、様々な人々の想い出があるものだ。
きっと、哲×鉄をご覧いただいている皆様にも、ご自身にとっての想い出の曲があるのだろう…
ちなみに、車掌長が学生時代に過ごした愛知県の某町にも、異邦人という名の店があった。
コメント(2件)
希望者挙手さんからのコメント(2017年2月14日 02:19投稿)
こんばんは 寝台列車への乗車です(笑
私の思い出の曲は、BOSTONというロックバンドの「Don't Look Back」です。(ちなみにヘビメタではありません…笑)
この曲に出会ったのは中学1年生だった1978年。(「異邦人」の一年前ですね)この頃は洋楽を聴き始め、まだヘビメタの境地に至ってなかったんですね(笑
アルバム・ジャケットのカッコ良さに惹かれて買った(いわゆるジャケ買いですね)レコードの1曲目に収録されていました。
ただ、この曲をヘビロテしたのは、私が高校を卒業して親元を離れて一人暮らしをしていた一時期、レコードからダビングしたカセットテープをAIWAのラジカセにセットして、AKAIのオーディオ・タイマーに接続して、毎朝この曲で目覚めていました(笑
機会があったら、ぜひ聴いてみてください。朝の目覚めだけでなく、何かを決意した時、ちょっと落ち込んだ時など、心のスイッチを入れてモチベーションを高くしたい時などには、うってつけの曲ですから。
今でもこの曲はスマホで持ち歩き、気分を切り替えたい時などに聴いてます。
車掌長さんからのコメント(2017年2月14日 05:29投稿)
希望者挙手 様
毎度ご乗車ありがとうございます
想い出の曲のエピソード、ありがとうございました。
「Don't look back」、ぜひ拝聴したいと思います。
コメントを拝見し、同世代を生きた人間に響く言葉が散りばめられており、懐かしさが込み上げて参りました。
ジャケ買い、レコード、ダビング、カセットテープ、ラジカセ、オーディオタイマー…
それらのどれもが、魅力的な存在でした。
買う動機、聴くまでの店から家までのワクワク感、聴くための作業・手順自体に、手間がかかりつつも、受け身でない能動的な自分の行動に様々な「甲斐」があったのだと、便利になり過ぎてそれらを失いつつある今日、より一層感じます…
車掌長もラジカセにオーディオタイマーをつなぎ、色々な曲を目覚まし時計代わりにしていました。
専ら邦楽でしたが、高校時代は「My Revolution」など、お気に入りでした。
希望者挙手さん同様に、何か決意をした時や、モチベーションを高めたいときなど、自分を高揚させる曲というものが、確かにありましたネ。
一方、高揚した心持を落ち着かせたり、癒されたいときなどに聴くバラードなども、学生くらいから好んで聴き始め、心のバランスを取っていたように思います。
余談ですが、昨夜たまたま付けたTV番組についつい見入ってしまいました。
番組名が「歌のゴールデンヒットオリコン1位の50年間誰もが知るヒット曲を聴きつくし歌いつくす1位だけ4時間SP!」と、やたら長いのですが、普段はほとんど見ないテレビを、後半の2時間を食いつくように見てしまいました(笑)
そして、こういうものを懐かしむ歳になったのだなぁ…と、ふと現実の我に返りました。
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