航空会社と空港の定時運航

カテゴリー:②番線:航空、船舶、バス方面 2019年1月20日 05:20

今朝の某新聞、或るランキングの記事に目が留まった。

それは、世界の航空会社と空港の「時間の正確さ」を数値化したもので、イギリスの航空情報会社OAGが発表したものだった。

「OAG」という文字を久々に見て懐かしく思った。
なぜなら、車掌長が30年近く前、某旅行代理店に勤めていた頃に、よく眺めていた国際線の時刻表だったからだ。

それは、当時も車掌長が愛用・愛読していた日本の鉄道の時刻表と違い、世界中の国際線を網羅したものであるから、サイズも大きく、分厚く、高価であり、車掌長の薄給で買えるものではなかった。

当時も既に、航空会社の座席予約は、オンラインで手配できるようになりつつあった。
車掌長の勤務先にも、日本航空及び米ユナイテッド航空の端末があり、フライトスケジュールや予約状況をモニター上で確認するのが、楽しみでもあった。

とくに、米社端末では、車掌長の好きなコンコルドの予約状況も確認できた。
コンコルドは実用面で種々の問題があったが、超音速飛行を追及し可能とした機体デザインの美しさは、いつかは乗ってみたいと憧れた飛行機だった。

しかしながら、日本には定期便での発着は無く、せめて端末上で気分を味わった。

ロンドン~ニューヨーク間に、BA(英国航空)のキャリアコードと「001」便と入れれば、即座にコンコルド専用の予約クラス「R」の残席状況を確認でき、搭乗者名も自身のものを入れ、あとは、enterを押せば予約できてしまうワクワク感を、つつましく楽しんだものだった。

OAGの話から、つい時間旅行を楽しんでしまったが、元に戻そう。

そのOAGが発表したランキングによると、世界の上位20社を対象とした主要航空会社部門の順位で、日本航空は前年の首位から3位に転落したとのこと。

それは、最近ニュース等で報道され実態が露呈した、パイロットらによる飲酒検査による遅延等にも原因があると推測されるが、定時運行は日本の航空会社の誇りでもあっただけに、このランキング結果は残念に思えた。

当該ランキングによると、2019年版の首位はラタム航空(チリ)、2位はANAであった。

一方、世界の巨大空港部門における定時運航の順位は、首位が羽田(東京)空港、2位アトランタ(米)、3位チャンギ(シンガポール)とのことであった。

しかしながら、車掌長はアトランタ空港を訪れたことはないが、チャンギは幾度かあり、その空港規模や発着便数は、羽田の比ではないことを加味すると、同じ「巨大」部門として順位を付けるのは、疑問を抱いてしまった。

なにはともあれ、現在、日本への外国人旅行者(インバウンド)は、過去最高を毎年のように塗り替え、活況を呈しているが、そんなトラベラーにとって、定時性の高い日本の航空会社や空港は、歓迎されることに違いない。

ところで、インバウンドの賑わいはもちろん結構だが、願わくば、日本人の若年層には、多感な年頃にもっともっと、未知な世界を求めて、海外へ飛び立ってほしいと思ってしまう。

それは、経歴として就職に役立つとか、横文字の資格・学位取得であっても大いに結構だが、そんな目的化した打算で自分を納得させるのではなく、もっと単純明快に、若い時だけに抱ける特有な好奇心だけで良いと思う。

「何でもこの目で見てやろう」とか、現地で「生」の異文化や体験をしたいという、動機とパスポートだけで飛び立てば、きっと、自分自身も気付かなかった「自分」に出逢えることだろう…

今の若い人は幸運にも、非常に安価で海外へ飛び立てる。
車掌長の学生時代は、格安航空券を使っても、欧州へは二十数万円もしたのだから…

高い航空券を手に入れるため、過酷な物流会社の夜勤バイトを続けた辛酸を思えば、或る意味、今という時代が、費用的な負担については、応援してくれているとさえ思えて羨ましい。

アルバイトをする学生も多いと思うが、自分の時間と引き換えに得た貴重な金銭を、何に使うかは、重要な意味がある。

もちろん、それを日々の遊興費に充てるのも、自身の選択であり、一方、苦学生であれば、学費や生活費に充てざるを得ない人も少なくないことは存じている。

末筆ながら、「自分探し」という言葉がある…
たかだか、50年と少しを生きただけの車掌長が言うのは、生意気であり僭越だが…

人は一生、「自分探し」の旅を続け、幕を閉じるのだと思う…

そして、自分と向き合わなくなったとき、ひとは「老いる」のかもしれない。

 

 

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