車掌見習の鉄道デート

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2019年3月11日 04:29

昨日、車掌見習の或る記念日となった。

それは、車掌見習が初めて自分で時刻表を見ながら立てた計画を、実行できたこと。
もちろん、まだ一人旅ではないが、専務車掌とふたりで行き、本人曰く、これは「鉄道デート」とのこと。

なかなか妬ける話だが、それは冗談として純粋にとても嬉しい出来事であった。
旅の目的は、今春のJRダイヤ改正で引退となる、中央本線を走る特急車両257系のお別れ乗車。

車掌見習は、1週間ほど前から時刻表と睨(にら)めっこしながら、お絵かき帳を広げ、絵ならぬ駅名や列車名、時刻を拙いひらがなと数字で書きながら、イメージを膨らませていた。

257系かいじ号の新宿出発時刻を調べ、専務車掌にどの時間がいいか聞きながら、自宅最寄バス停から新宿駅に出て、257系に1区間だけ乗り、立川で降りてランチ。

その後、八王子まで中央線で向かい、帰路は353系「スーパーあずさ」で新宿に戻ってくるというものだが、「スーパーあずさ」という名称も無くなる前に乗っておきたかったようだ。

新宿からは往路と同じく、バスで自宅最寄の停留所まで乗る…そんな計画であったが、1つ1つの乗り物の時刻を調べ、紙に書いた計画書は、なかなか緻密であった。

旅の計画は、その規模にかかわらず、イメージが必須だ。

その全体像や具体像を描けないと、実際の行動を決める計画はなかなか立案できない。
そう思うと、まだ幼いと思っていた車掌見習にも、そのような力が付き始めたと思え、車掌長は無性に嬉しかった。

専務車掌曰く、ちょうど2年前から車掌長が始めた「鉄道ふたり旅」がベースになっているとのこと。
それは、或る鉄道バラエティ番組「鉄道ひとり旅」を真似して始めた、車掌見習とのちいさな旅。

そして、出掛ける前に必ず車掌長が1つ1つ乗る電車やバスの画像を取り込み、PCで紙に印刷し、行程を車掌見習に渡していた。

その小さな旅も直近が昨年12月で、計13回に及んでいた。
そんな体験がベースにあり、今度はボクが専務車掌を連れてゆきたいと思ったようだ。

ちなみに、帰路のスーパーあずさでは、このダイヤ改正を機に廃止・縮小される車内販売もラスト体験したようで、短い乗車時間ながらアイスクリームを食したようだった。

車掌長は意識していたわけではないが、日頃一緒に時刻表を見ながら車内販売が無くなることをボヤいていたことが、車掌見習にも伝わっていたようだ。

車掌長の仕事も超繁忙期となり、ふたり旅にも出られなくなるが、昨日はそんな嬉しい出来事があったことを記憶に留めたく綴ってみた。

 

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