こんな時、世界名作劇場はどうでしょう?
カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2020年3月 9日 05:30
週末、車掌見習と専務車掌を専務車掌の実家へ疎開させた。
学校全国一斉休校という、前代未聞の「要請」を受け、実質的な春休み状態となった。
本来であれば、小学校1年生の課程を修了して、正規の春休みに帰省するはずだった。
移動手段は新幹線等を使わず、車とした。
高速利用で休憩を挟みながら6時間弱を要したが、最近は車掌見習も地名がわかってきたので、移動中の会話もインターチェンジやサービスエリアの名称、読みカナ、渡る川の名前、その土地の名物など多岐に渡り、図らずも車掌見習にとっては、社会科の勉強になったようだ。
勉強というと仰々しくて苦手だが、そもそも、学びの根源は「好奇心」なのであろう。
無事二人を送り届け、車掌長は某地で単身赴任中の元同僚と会い、呑んだ。
急な誘いだったが、予定も空いていたようで、久々の再会が叶った。
このご時世ゆえ、街中の人も少ない印象を受けたが、自粛ムードもあまりに長引くと、社会全体を支える経済活動も萎み、悪影響は必至だと思えた。
新型コロナウイルス対策も、根拠が希薄な場当たり的対応の度が過ぎると、その終息を待たずに、日本社会や人々の生活が持ち堪えられず、破滅を被りそうだ。
翌朝、窓の外は本降りの雨…
訪れたい鉄道スポットもあったが、これでは行っても楽しめないと思い、早々に帰京。
帰りは一度休憩を取っただけで渋滞にも遭わず、正午には家に着いた。
両親宅で昼食をもらうと、妹家族も合流。
その食卓で、こんな時こそ、テレビ放映で「世界名作劇場」とかやってほしいね、と会話した。
学校一斉休校を受け、幾つかの出版社でも、漫画コンテンツなどを無料配信しているようだが、たしかに「こんな時こそ」、その番組の再放送を視聴できれば良いなぁ…と思った。
「世界名作劇場」は、車掌長世代が子どもの頃、毎週日曜夜に放映されていた番組。
「フランダースの犬」や「アルプスの少女ハイジ」、「母をたずねて三千里」など、どれも1年をかけて50話程度で物語が展開し、内容も人生訓になりえる感動や、教訓などの示唆に富んでいたと思う。
仮に50話くらいであれば、一日4話(1話は30分)ずつ放映で、2週間程度に収まる。
もし、この事態を前向きに捉えられるとすれば、主人公が「子ども」となっている原作の、この番組の再放送化を願う…
親子一緒には難しくても、子どもだけでも、スマホでなく「テレビ」で視聴できれば、どこも横並びのワイドショー番組で、すっかり顔も覚えてしまう同じ専門家の話を聞かされるよりも、良いなぁ…と思った。
そして、こんなときに「世界名作劇場」は、苦難や危機を乗り越える人間の知恵や工夫を、主人公を通じて、暗に教えてくれるかもしれない…
たとえば、「ムーミン」に登場する、車掌長も大好きなスナフキン氏の言葉を借りてみよう…
”自分の入りたくないところに無理やりに入れられたら、君はどうする?自分のやりたいことを押さえつけられたら、君はどうする?”
同調圧力の強いどこかの国と照らし合わせると、子ども向け番組とはいえ、大人も大いに考えさせられてしまう…