30年ぶりにレコードに針を落とす

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2021年6月13日 05:24

昨日、およそ30年ぶりに所有するレコードに針を落とした。

きっかけは、某オークションサイトで、1962年(S37)に朝日ソノラマから発売された、子ども向け実音童話「特急こだまの旅」を手に入れたことだった。

”ソノシート”と呼ばれる、車掌長世代の子供時代には、ありふれた安価な造りのペラペラのレコードが2枚、レコードと同じ大きさの写真入り冊子に綴じ込んであった。

話の内容は、母子が東京から大阪まで、特別急行第二こだま号に乗車する道中の紹介。
東京駅を14:30に出発し、大阪駅に21:00に到着するまでの車中の様子を、コンパクトに紹介している。

レコードを聴きながら、実録の走行音や車内放送、車内販売等の各種案内、運転席や駅ホームの様子とともに、母子の会話で紡ぎながら、当時憧れの”特別急行列車”の旅を想像できる内容であった。

しかしながら、これを手に入れたのはいいが、肝心のレコードプレーヤが無かった…
正確にいえば、有るのだが、壊れていて聴ける状態になかった。

そこで、某家電量販店に出向き、事前にネット等でリサーチし、予算に見合う手頃なものを実物でも確認して購入した。

レコードプレーヤも手に入れ、いよいよあとは聴くだけとなったが、ここで車掌長が高校や大学時代に買ったレコードを先に聴きたくなった。

仕舞いこんでいた数十冊のLPジャケットや、EPジャケットを久々に手にすると、自ずと当時を思い出す時間旅行が始まった。

それらの中から大滝詠一の”ロングバケーション”を選び、ターンテーブルを33回転でゆっくり回るレコード盤の端っこに針を落とそうとするが、久々すぎて指がプルプルしてしまい、落とす位置が一瞬、定まらなかった。

1曲目の「君は天然色」の曲が流れるまで、針が溝を穿る際、たまにプチ…プチという音が聴こえるのも、アナログなレコードの良いところ…

そんな数秒の情緒を感じていたところ、チューニングで始まるイントロが、ピーンと鳴り響いた…
大好きな出だしの緊張感が、30年の時を一気に駆け上げ、学生時代の情景に身を投じられた。

その後も、懐かしさのあまり、幾つかのレコードを聴き続けてしまい、本来聴きたかった「こだまの旅」に辿り着けたのは、だいぶ時間が経ってからとなってしまった、苦笑。

余談だが、東北新幹線の水沢江刺駅の発車メロディは、大滝詠一氏の郷里にちなみ、「君は天然色」を流しているそうだ。

ぜひ、列車の発車を好きな曲とともに、見送ってみたいと思った。

追伸
車掌長の人生のテーマソング「いい日旅立ち」をレコードで聴いていたら、車掌見習がすっかり、この曲を気に入ってしまいました。
レコード自体も物珍しいようで、扱い方やかけ方を教えてしまいました。
 

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