空は水色

カテゴリー:⑤番線:feel the season方面 2012年3月30日 05:55

最近、空の色が水色になってきた。
冬の乾いた真っ青な空から、水分を含んだ柔らかな色合いになってきた。
春の訪れを感じる…

今年の春は照れ屋のようだった。
春一番も吹かずじまいであったし、いつまでも寒く、伊豆の河津桜も見頃がだいぶズレていた。
水戸の偕楽園では、梅の開花が1ヵ月半も遅れ、桜と梅が同時に楽しめるという。

東京でも近年は卒業式に桜が見られたが、今春は久々に桜花の下での門出となりそうだ。
学業の節目や人生の区切りに、桜ほど似合うものはないと思う。
別れと出会いの背景に、咲き誇る華々しさや、止めようのない散りざまが思い浮かぶ。

この春も日本各地で様々な人々のドラマがあるのだろう。
車掌長の知り合いにも、仕事の異動で慣れ親しんだ場所を離れる方々がいる。

これまでお世話になったことに感謝するとともに、新たな場所でのご活躍を祈念したい。
 

節分

カテゴリー:⑤番線:feel the season方面 2012年2月 3日 05:50

今日は節分。
立春、立夏、立秋、立冬の前日を、それぞれ「節分」という。

節分の思い出に「駄菓子屋もんじゃ」がある。
高校時代、足立区に住む友人が西新井大師での豆まきを案内してくれた。
大勢の人が集まり、社殿から力士や有名人が豆をまき、華やかな光景だったと記憶している。

その後、その友人がよく行ったという駄菓子屋に連れて行ってもらった。
某小学校の近くにあるその店は、外見は駄菓子屋とは思えない民家だった。

鉄板のついた小さな机が2つあり、近所の小学生が何かをヘラでこすりながら食べていた。
「もんじゃ」との最初の出会いだった。

子どもたちと相席し、100円でもんじゃとベビースターラーメンを頼んだ。
友人や子どもたちの食べ方を真似しながら味わった。
子どもが小さなヘラでこすって、塊になったもんじゃを分けてくれた。
美味しかった。
「ドリンク」と呼ばれる液体は、いわゆるチューチューアイスを凍らせないものだった。

この店に再訪したく、僅かな記憶を頼りに調べて所在はわかったが、2年ほど前に店を閉じたとのことだった。
車掌長にとっての「もんじゃ」は、月島のような高価なものでなく、この駄菓子屋だったが残念だ。

寒さが厳しい中、無理のない節電が叫ばれている。
節分も違う角度からとらえれば、「節約して分け合う」と言えないだろうか。
小さな卓を囲み、もんじゃを分けてくれた温もりがよみがえる。

相田みつをの言葉がふと思い浮かんだ。
「うばい合えば足りぬ わけ合えばあまる」

個人で何でも所有する時代から、皆で共有できる時代が必要なのだと思う。
モノに限らず、心も想い出も、共にできるつながりが、少しでも増えますように…
 

大寒

カテゴリー:⑤番線:feel the season方面 2012年1月21日 05:58

今日は「大寒」(だいかん)。

一年で最も寒い時期である。
タイミングを合わせたように、昨日東京では初雪を観測し、底冷えのする一日であった。

車掌長もタイミングを合わせるように、久しぶりに風邪をひき高熱となった。
ご存知の方は言うまでもないが、車掌長は「通年暑がり」で、4年に一度くらいしか風邪をひかない人間だ。

4年に一度といえば、今年は「オリンピック年」。
夏にロンドンで開催されるのが楽しみだ。

ところで、オリンピックの年であるということは「うるう年」である。
車掌長の大好きな「2月29日」が出現する年だ。

また、今年は「うるう秒」が打たれる年でもある。
これは、極めて正確に時を刻む「原子時計」と、地球の自転1回転を1日とする時間との誤差を埋める措置。

具体的には、普段は存在しない「※23時59分60秒」という時間がこの世に現れる。
多忙で「1分1秒も惜しい!」と思う方には、またとない朗報と言えよう。

しかしながら、車掌長としては「24時00分00秒」であってほしかった。
これは時刻表上において、深夜0時ジャストに駅に到着する列車の時刻は「24:00」とし、出発する列車の時刻を「0:00」と表記する約束事だ。

もし、ご自宅やお手元に時刻表があって、時間も許される方は、ぜひ探してみることをオススメしたい。
(車掌長だけかもしれないが、発見したときは、なんだかほんのりと嬉しくなる。)


末筆ながら、風邪だけでなくインフルエンザも猛威を奮いつつあるようです。
皆様もお体をご自愛ください。

※23時59分60秒は、日本では時差があるため8時59分60秒になります。
 

コメント(2件)

温泉おやじさんからのコメント(2012年1月22日 21:01投稿)

風邪の具合はどうですか?温泉三昧をしているとなかなか風邪をひきにくくなりますが、私も車掌長さんと同じく何年に1回は酷くしてしまいます。

私の掲示板にわざわざ書き込みありがとうございました。
小学生レベルの文章を恥ずかしくもなく世間様にさらしている様な物ですので恐縮しています。
リンクの件ありがとうございます。私は了解もなく、みなさんのHPを勝手にリンクさせて頂いていますので更に恐縮しています…。拙い湯巡りブログですが宜しくお願いします。

鉄企画はたぶん夏ぐらいでしょうか?参加すると鉄っちゃんでは無い人も鉄ちゃんになるくらいの濃い企画なんでしょうね(笑)今から首を長くして楽しみにしています。

車掌長さんからのコメント(2012年1月23日 05:36投稿)

温泉おやじ様

毎度「哲×鉄ブログ本線」ご乗車ありがとうございます。

おかげさまで風邪はカンチ(東京ラブストーリーではありません)しました。土曜日が何枚着ても寒く、病状のピークだったと思います。

温泉おやじさんのHP、「哲×鉄温泉本線」にリンクを貼らせていただきます。
各地の温泉探訪の足跡や、皆さんからの細かな情報提供が豊富で素晴らしいですネ。

また、その移動手段に使っている車にスポットを当てているのも素敵なことです。
やはり何事も「相棒」は大切です。

車掌長も学生時代に初めて買った車が、中古でホンダの軽「アクティ」であちこちを回りました。
今ほど、出来合えのグッズがない頃でしたので、車内で快適に移動と仮眠ができる工夫を凝らしたのが懐かしいです。

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六花

カテゴリー:⑤番線:feel the season方面 2011年12月 1日 06:08

暦も残り1枚となった。
今朝の天気予報では、北からの雪の便りも伝えていた。

雪の結晶を「六花(りっか、ろっか)」と呼ぶことがある。
天空から舞い降りたばかりの新雪を、黒っぽいコートの袖で受け止め目を近づければ、六角形の「雪の華」を見ることができる。

これは雪国ならではの冬の美しさだが、私たちの日常生活においても、寒いからこそ普段は目に見えないものが「結晶」として形になるのがこれからの季節だと思う。

それは、ふと心のこもった言葉や親切を受けた時に感じる温かさ…
そして、その温もりの積み重ねが、大切な人との絆であったり、職場の絆や地域と社会の絆という「結晶」に成りうるのではないかと感じる。

冬というと、寒くて起きるのが少々辛かったり、風邪やインフルエンザに怯(おび)えながら、早く春が来ることを待ち望んでしまいがちだが、この季節ならではの楽しみを探してみるのも、心が温まる「ウォーム・ビズ」かもしれない。
 

風立ちぬ

カテゴリー:⑤番線:feel the season方面 2011年11月 7日 20:19

♪風立ちぬ 今は秋
今日から私は 心の旅人♪♪

この歌が流行った1981年秋、車掌長は中学2年だった。
その歌詞とメロディと「旅にポッキー」というCMのフレーズに、少年の旅心が揺さぶられたことを覚えている。

同じく「風立ちぬ」で思い出すのは、諏訪に程近い高原にあるサナトリウムだ。
「風たちぬ、いざ生きめやも」
と表現した堀辰雄が、不治の病とされた結核の療養中、「生きようとする意志」が芽生えた心の動きが伝わる当時の資料や建物が今も大切に残されている。

普通の病院から一歩、その保存病棟に足を踏み入れた瞬間、時間旅行の針が過去へと遡る。

何不自由ない今日の暮らしの中、さほど遠くない過去の日本で、若くして逝った多くの人々の存在を知ることは、今を生きる道や生き甲斐、生きる意味を見失いかけた人々に、何かを訴えてくるだろう。

病の中にあって、希望や絶望を抱きながら向き合った絵画や文学、撮った写真の1つ1つが胸に迫る。

秋は心が揺れる季節。
そんな揺れる心と向き合う旅へ、時刻表を片手に出かけよう。

たしかに今は混沌とした世の中ではある。
しかし、だからこそ、ぼくらも希望を持って「いざ生きめやも」

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