同じ時間を重ねたLSEとの別れ

カテゴリー:①番線:鉄道(JR・私鉄)方面 2018年7月11日 05:46

 昨日、小田急ロマンスカーLSE(7000形)が定期運行を終了した。

LSEは1980年運行開始、以来38年という長き間、箱根へ向かう多くの人々に愛され親しまれてきた。

車掌長も昨年から、引退の日も近いと知り、車掌見習と何度か乗車し、ラストラン前の切符が取り辛くなる前に早めの自身としてのお別れをしておいた。

小田急ロマンスカーは、車掌長が小学生の頃に親しんだSEやNSEも想い出深いが、LSEには特別の思い入れがある。

それは、1980年といえば、車掌長がJTB時刻表を毎月購読し始めた時期と重なるからだ。

あれから38年を経て、車掌長は現在も毎月新しいJTB時刻表との出逢いを楽しみにしているが、一足早くLSEが引退してしまうのは、寂しい限りだ。

しかしながら、車掌長も齢(よわい)50を迎え、時刻表の小さな数字や駅名が見づらくなったことは否めない…

やはり、LSEとの別れとともに、自身の老朽化も実感してしまった。

何はともあれ、長い間の運行を心から労いたい。
いま、車掌長の脳裏には、村下孝蔵さんの「ロマンスカー」のメロディが流れている。

♪夢を乗せたロマンスカーを 何度も見てた寄り添って…

 

瞬く間に過ぎた6月

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2018年6月28日 04:48

前回乗務したのは、ちょうど1か月前…

あれから瞬く間に1ヵ月という時間が流れた。
感覚としては、まさに「瞬き」が相応(ふさわ)しい。

そのように感じさせるのは、ひと月の1/3を出張していたこともある。
北関東に10泊しているが、中でも茨城県でその大半を過ごしていた。

茨城県の某市に滞在中、或る日の茨城新聞で嬉しいニュースを目にした。

それは、ひたちなか市の平成30年度予算が決定し、市長にその概要を聞くものであった。
その中で「湊線伸ばして残そう」の見出しが目に飛び込んだ。

湊線とは車掌長の好きな私鉄ローカル線、"ひたちなか海浜鉄道湊線"のこと。

市長とのインタビューを読み進めると、延伸の目的や効果、必要性がはっきりしてきたという想いと、それを裏付ける吉田社長と社員一丸の経営努力や企画力、市民の応援によって、10年前は年間70万人台だった乗客数が、平成29年度は100万人まで伸ばすV字回復し、単年度黒字化も達成したことにあると理解できた。

今春、JR三江線が廃止になり、ローカル線の役割や使命には経営難や財源を理由に尻つぼみの状況が蔓延している。

しかしながら、JR可部線では沿線の人口増で、一度廃止なった鉄路に部分延伸とはいえ、息吹が戻った事例を鑑み、湊線も現終着駅から年間200万人が訪れる国営ひたち海浜公園への延伸により、乗客数の増加が見込まれるという。

一方、鉄道の使命は、やはり沿線住民の利用によって支えられるというのも、記事を読み進めてゆく中で、湊線の沿線高校へ通学利用の働きかけや、通勤に利便性の高いダイヤづくりなどに取り組んできた努力に共感した。

かつて車掌長が子どもの頃、上野駅から終着駅の阿字ヶ浦まで、海水浴客を乗せた臨時直通列車が走っていた。

いまも、JRの線路から湊線への連絡線は残っていたように記憶している。
そして、阿字ヶ浦駅に降り立つと、現行ディーゼルカーには余りある、長大なホームに往時の賑わいが想像できる…

妄想ではあるが、上野発ひたちなか海浜公園行の列車運行を望んでやまない…

陰ながら、ひたちなか海浜鉄道湊線の発展を心から願い、応援し続けたい。

 

 

編集長だより

カテゴリー:③番線:時間旅行、時刻表方面 2018年5月27日 19:49

毎月末、楽しみにしている時刻表の発売日。

今月もワクワクしながらページをめくり、黄色のページになったとき、或る異変を感じた。
それは「編集長だより」なるコーナーの新設。

長い間、日本交通公社時代からJTB時刻表を愛読してきたが、編集長のコメントが巻頭部分に顕れたのは今号が初めてではないだろうか…と思う。

時刻表編集者サイドと利用者及び読者サイドとの誌面交流を図った、エポックメイキング的な時刻表は、1963年8月号からだと認識している。

当時の編集室担当者佐藤氏が、交流欄「ビュッフェ」を立ち上げた趣旨を当該時刻表で述べられているが、以来、そのコーナーの名称は変わりながらもそのスタンスは継続され続けてきた。

そして、今回2018年6月号において、編集長ご自身が読者向けに巻頭部で、今号の読みどころをコメントされているのは、大変素晴らしいことだと思った。

今や時刻表も、会社の総務・経理といった部署で、業務目的で利用される場面は、ことごとく減ったと容易に想像できるが、依然として趣味目的で時刻表を購入している読者は、一定数いることであろう。

そんな読者層に目を向けた編集長の眼力は、時刻表愛読者として双方向の「絆」のような…そんな温かみを感じるものがあった…

また、ここ数年のJTB時刻表の進化ぶり、特に索引地図の一新は、目を見張るものもあった。
歴史に胡坐をかかない、そんな編集姿勢も好感を抱いていた。

昔から読み・書き・算盤と言われるが、そんな学習の「基本」全てが、時刻表の活用次第で十分に教育的な一面を持ち合わせていることも、車掌長は自身の経験から推奨できると思っている。

大袈裟な物言いになってしまうが、時刻表が単に趣味の世界を満たす嗜好品から、人を育てる「教材」としても、世の中に受け入れられたり、認知されることを切に願ってやまない。

幾つもの旅程を考え、旅というリアルな体験を通して満足感や失敗、トラブル解決等、そこで得た教訓を次の旅に活かすという営みは、日常の生活や仕事の組み立て、ひいては人生の歩み方にもそのまま投影される。

自身の意志決定を補助したり、根拠となった時刻表が、今後も末永く、多くの方に愛され続ける書物であってほしいと心から願う。




 

 

空想の間

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2018年5月13日 05:30

先日、車掌長が尊敬する人物の一人、伊能忠敬を特集する雑誌があり購入した。

特集とは関係ない巻末のページに、見覚えのある絵があり目が留まった。
この絵は誰かのお宅で目にしたもの…

その絵とは、マウリッツ・コルネリス・エッシャー作の「滝」

一見、高い塔から落ちる滝の水が、粉を挽くためであろう建屋の水車を回す絵だ。

しかしながら、その落ちた水を絵の中で辿ると、流れ落ちたはずの水が段差もない水路を、自動車教習所のクランクコースのように上り、再び上述の塔から滝となって落水している…

いわゆる「だまし絵」の手法だが、見る者の空想を掻きたてる絵であり、人間の視覚というものは、ありえないものを実在するように思わされる落とし穴があることにも気付かされる。

また、この絵の下方隅には、洗濯を干す女性と、少し離れたところで滝を見上げる男性がいるのも、幾何学(きかがく)的な構図の中で、何者なのかを想像できて面白い。

ところで、冒頭のこの絵を見たトイレは、たくちゃんさん宅であったことを思い出した。
こうした絵をトイレに飾っているのは素敵だ…
なぜなら、車掌長はトイレは「空想の間」だと思うから…

トイレと書けば、本来の語源である化粧や身支度をするフランス語の「トワレット」の意味合いになってしまう。

だが、日本語のトイレを指す単語は、便所以外にも幾つもあって興味深い。
厠(かわや)、憚り(はばかり)、雪隠(せっちん)、閑処(かんじょ)、手水場(ちょうずば)、思案所(しあんじょ)、ご不浄(ふじょう)etc…

本来の目的である排泄という行為を、直接的な言い方で表現しなかった日本人の奥ゆかしさを感じる。

なかでも、静かな場所を意味する「閑所」と「思案所」は良い名称だ。

日頃、喧騒と干渉に溢れる日常社会、せめて自宅のトイレは想像や物思いに耽(ふけ)る場にしたい。

旅券の想い出

カテゴリー:④番線:日々雑感方面 2018年4月29日 05:05

昨日の某新聞夕刊にこんな見出しがあった。

「消えゆく旅券スタンプ」と…
旅券とは海外渡航に必要なパスポートのことであり、スタンプとは出入国審査の際に押される証印のことだ。

記事によれば、近年このスタンプを省略する対応が、各国の空港で目立っているという。
これは、最新技術で本人確認する自動化ゲートの導入と合わせ、審査時間の短縮が狙いとのこと。

車掌長はしばらく海外へ行っていないので、最近のこのような出来事を知らなかったが、スムーズな出入国は有難いが、記念となる証印が無くなるのは寂しいと思った。

車掌長が初めて旅券申請をしたのは、大学4年の夏。
就職活動もせず、初めての海外旅行計画を実現させるために、物流会社の夜勤バイトを連夜行い、1ヶ月半で30万円貯めた頃だ。

その頃の旅券申請には、渡航費用支払い能力を証明する書類が必要だった。
わかりやすく言えば、それなりに残高のある預金通帳を申請窓口で見せる必要があった。

今でこそ、旅券申請は簡便となり、多くの人がスムーズに受領までの手続きを行えるが、当時はまだまだ手間暇のかかる手続きの一つだった。

しかしながら、そのようなプロセスを経て初めて「日本国旅券」を受領した時の感動は一入(ひとしお)であったことを記憶している。

当時が懐かしくなり、大切に保存していたそのパスポートを開くと、写真をそのまま透明なシールで貼り凹凸のある割り印を押された、30年ほど前の自身の顔写真と対面できた。

また、渡航先には北朝鮮を除く全ての国々及び地域と英文記載されていた。

そして、日本出国時の丸印と帰国時の角印や、各国それぞれのデザインが面白いスタンプを眺め、当時の想い出が蘇ってきた。

ふと目にした新聞記事から、廃れつつある旅券の想い出を綴ってみた。
久々に海外旅行もしてみたくなった…

 

 

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